メディアが伝えるように、大手牛丼3社の1月の各社既存店売上高が発表された。各社とも期間限定の値下げキャンペーンを実施したこともあり、客数を伸ばして2ヶ月連続の増収となったのだ。さらに注目すべきは、値下げ戦争をしながらも、各社が戦略の違いを打ち出しており「出口」を探る動きが見えてきたことである

■牛丼戦争と消費者の受け止め方

 牛丼値下げ合戦がテレビなどのメディアで伝えられる時には、必ずと言っていいほど「不景気なので10円でも安い方が助かります」とかインタビューに応えるオジサンとか、「みんなの分まで頼まれて大変です!」と牛丼弁当の入ったレジ袋を両手にさげた若い会社員の映像を流す。そして、「消費者の懐にはありがたいが、牛丼各社は大変だ」的な落としどころとなる。しかし、ネット上の掲示板やSNS、Twitterなどの書き込みを見ると異なる意見が散見される。「もうそこまで値下げしなくいていい」「さすがに品質が心配」などなど・・・。もはや牛丼の価格は、消費者の需要価格の最下限を下回り始めているのである。
では、各社はどう動き始めたのか。

■松屋:定食屋化をひた走る


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