宮本:路上ライブ、やってみたいですね。

藤田:やったことは無い?

宮本二千花では無いですね。ヴァイオリンも路上でする時、強く弾いたり違いますか?

佐藤:いや。ヴァイオリンは元々マイクを通す楽器じゃないので、生音で割と大きい方だから。逆に路上で歌をかき消しちゃいけないから、本当に二人だけでやる時は、自分がソロを弾く場合以外は逆にちょっと抑えて弾いたり。そういう調節はしないと駄目で。

宮本:すごい!路上はいいですね。すごく楽しそうじゃないですか。代々木公園とかでいっぱいやってて、たまに見かけたり。やってみたいな。

野村:一粋はギター弾けるんだからさ、自分で持って武者修行してくれば?

藤田:女の子一人はね、ちょっと危険かも知れない。路上は色んな人がいるので、俺はよく酔っ払いに絡まれたことがあるし。「演歌やってくれよ、兄ちゃ〜ん」っていうのも結構いたし(笑)。

佐藤:話し出すと止まらないおじさんが多いもんね。切り上げるのがすごく難しかったり。場所を選べば大丈夫かも知れないけど、女子一人だと本当に危ない。

藤田:是非どこかで一緒に出来れば。ただ、二千花の場合は充電アンプを持って、マイクとエフェクターも繋げてやった方がいいと思う。

野村:なんとも路上が似合わないバンドなんでね。でも、そうなると路上で出来る曲が1曲も無いなぁー。

佐藤:人を呼ぶとなると、少し音が大きかったり、ちょっと元気が良かったりする方が集まるかな。

野村:その点、分かりやすいですよね。多分、すごくいっぱいヒントが落ちてるんだろうけど。別にギター1本でとか、よくライブでやるのでいいんですけど。僕が冒頭で「卑怯だな」って言ったのは、そこなんですけど。「卑怯」って、別に「卑劣」という意味じゃなくて、いい意味で言ってるんですけど。街を歩いてる人間の足をパッと引き止めるのって、彼にはものすごく力があるなって、いつも見ていて思うんですよね。多分、宮本一粋みたいに自分の世界で表現するものって、街の中では止まらないと思うんですよね、今は。そこに作られた物があって、目に留まるようになっていれば。どっちがいいとか悪いとか言ってるんじゃなくて、歌い手として間逆だと思うんですよね。

――でも、二千花のライブを観ていると、回を重ねる毎に一粋さんのMCがどんどん野放しになってきて、トラブルに対しても臨機応変に対応している印象を受けていますね。

宮本:前は原稿じゃないけど一文字一文字、この曲が終わって「さぁ、皆さん」みたいなことをずっと書いていて。でも、それを守れたことがまず無かったんですよ。リハーサルで練習したり、頑張ったりするんですけど、いい方向に行ったことが無くて。それだったらもう大まかに「クリスマスが近いから、クリスマスの話をしよう」とかは考えてますけど、お客さんの表情とか雰囲気もあるから、今はあんまり考え過ぎずに。いつも本番に出るという時に、陽一郎君が「自由にやっていいんだよ」と言ってくれるので。それを聞いて、心がフワァ〜ってなって、はっちゃけますね(笑)。その一言でいつも、「じゃあ、自然でいよう」って思います。

佐藤:言ってあげようか?

藤田:いや、大丈夫。でも、これから色んな形で一緒に過ごしていきたいなというか。もちろん、いい意味で影響ももらうだろうし。楽曲制作一つとっても、やっぱり全然違うんだなって改めて思ったし。もちろん違うんだろうなっていう想像はあったんですけど、そういうのもこうやって話していくと考えるし。「今度ちょっと家に乗り込んでみようかな」っていう話じゃないですけど、一緒に曲を作ってみて、こんなことが出来るかも知れないな、っていうのがふつふつと僕の中でも湧いてくるし。ラジオでもいいし、ライブでもいいし、もっと一緒に音で話してみたいな、っていう所はありますよね。

野村:やりたいよね。それ一番いいよね。

――2009年が明けたので、今年は是非、実現してもらえればと。

藤田:うん。お互いにとってまた新しい年にしていきたいし、より良くしたいなと思いますね。

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