@AUTOCAR

写真拡大 (全8枚)

驚異的な進化を遂げているハイブリッド技術

ハイブリッド車はかつて、一風変わったニッチな選択肢だったが、今や従来のガソリン車やディーゼル車に代わる主流の選択肢へと大きく成長した。内燃機関と電気モーター、駆動用バッテリーを組み合わせることで、低い維持費、排気ガスの削減、そして航続距離への不安の解消という魅力的な要素を兼ね備えている。

【画像】トヨタのハイブリッド技術が光る秀逸な1台【英国仕様のトヨタ・カローラを詳しく見る】 全22枚

英国では、ガソリン車やディーゼル車は2030年までにショールームから段階的に撤退することになるが、ハイブリッド車には2035年まで猶予がある。完全なEVに不安を感じる英国のドライバーに安心感を与えているのだ。


AUTOCAR英国編集部イチオシの「ハイブリッド車」を10台紹介する。

近年、ハイブリッド技術は驚異的なスピードで進化している。初期のプラグインハイブリッド車(PHEV)は、ゼロ・エミッション走行能力が限定的だったが、現在では多くのモデルが100km以上の電気航続距離を実現している。

同時に、トヨタ・カローラやホンダ・シビックのような従来型のハイブリッド車も人気を集めている。特に意識しなくても20km/l以上の低燃費を達成でき、外部充電の必要もない。

各セグメントには傑出したハイブリッド車がいくつかあるが、現時点でAUTOCAR英国変種部が最も推奨するのはフォルクスワーゲン・ゴルフeハイブリッドだ。日常的な使い勝手の良さ、心地よい走行性能、ファミリーカーとしての利便性、そしてクラス最高の約140kmの電気航続距離を備え、ライバル車とは一線を画している。

本特集では、現在英国で販売されているハイブリッド車およびプラグインハイブリッド車の中から、AUTOCAR英国編集部が選りすぐりのモデルを10台ピックアップしてランキング形式で紹介する。

(翻訳者注:各モデルの名称や装備、価格などは英国仕様に準じます)

1. フォルクスワーゲン・ゴルフeハイブリッド

デザイン:8点 インテリア:8点 パフォーマンス:8点 乗り心地&ハンドリング:8点 コスト:8点
長所:圧倒的な電気航続距離 優れたインフォテインメント・システム 総合的な所有魅力
短所:キャビンの質感が以前ほどではない 車載システムに若干の懸念がある 購入価格が高くなりがち
最大の特徴:オールラウンドな能力

最新のゴルフは、ファミリー向けハッチバックの代名詞的存在として、原点回帰を果たしたと言えるだろう。PHEVモデルは合計出力の「eハイブリッド」と272psの「GTE」の2種類があり、前者がAUTOCARのおすすめだ。そして、これは現在英国で購入できる最高のハイブリッド車だと考えている。


1. フォルクスワーゲン・ゴルフeハイブリッド

ゴルフeハイブリッドは、140kmという圧倒的な電気航続距離を誇るだけでなく、走りが良く、スムーズなステアリング、確かなハンドリング、そして適度にしなやかな乗り心地を併せ持っている。

「普段はマニュアル・トランスミッション派だが、このPHEVに搭載されたオートマティックは、ゴルフにはまさにうってつけだ」
--イリヤ・バプラート(ロードテスター)

ワインディングロードを疾走したくなるようなクルマではないが、どんな課題も難なくこなす能力や、どんな環境にも溶け込むカメレオンのような適応力は魅力的だ。

欠点としては、タッチスクリーン式インフォテインメント・システムの操作が少々もどかしいこと、そしてハイブリッドモデルはトランク容量がわずかに減少し、273Lに限られている点が挙げられる。

こんな人にはおすすめ
・実用的なハッチバックで、電気航続距離が長いモデルを求めている人
・PHEVの二面性を求めつつ、税金を安く抑えたい人

こんな人には不向き
・タッチ操作が苦手で、物理的なスイッチ類を多く求める人
・最大荷室容量が必須の人。PHEVのバッテリーにより、荷室容量が100L少ない

2. トヨタ・カローラ

デザイン:9点 インテリア:8点 パフォーマンス:8点 乗り心地&ハンドリング:8点 コスト:9点
長所:ファミリー向けハッチバックとして、乗り心地とハンドリングのバランスが絶妙 使いやすいインテリア 無難なデザイン
短所:インフォテインメント・システムが時代遅れに感じられる 特に広くない CVTによりエンジン音が気になりやすい
最大の特徴:日常の経済性

トヨタはハイブリッドパワートレインの普及に大きく貢献しており、その点において現在販売されているクルマの中でカローラに勝るものはない。


2. トヨタ・カローラ

カローラは、魅力的なスタイルと質感の高いインテリアを兼ね備え、洗練された乗り心地とハンドリングを実現するために徹底的なチューニングが施されている。そして、それは大成功を収めたと言える。

「2.0Lモデルは確かにパフォーマンス面で若干の向上を見せるが、ほとんどの人にとっては1.8Lで十分だろう」
--イリヤ・バプラート(ロードテスター)

最上位モデルの2.0Lハイブリッド仕様では、少しスポーティな走りさえ感じられる。一方、控えめな1.8Lハイブリッド(必要に応じてカローラ・コマーシャル・バン仕様も用意されている)は、燃費を意識して運転すれば、日常的に24km/lの燃費を達成できる。

総合的な価値の高さにより、ガソリン代だけでなく、所有や運転にも満足感を得られるのだ。

こんな人にはおすすめ
・充電の手間なく、日常的に20km/l以上の燃費をスムーズに実現したい人
・低速時の滑らかな走行性能と長期的な信頼性を重視する人

こんな人には不向き
・後部座席のスペースを重視する人。大人には後部座席が狭く感じられる場合がある
・CVTによる高回転域でのエンジンのうなり音、特に急加速時の音が気になる人

3. スコダ・スパーブiV

デザイン:10点 インテリア:10点 パフォーマンス:8点 乗り心地&ハンドリング:9点 コスト:9点
長所:優れたEV航続距離 心地よい雰囲気と使い勝手の良さ 実用的で広々とした室内空間
短所:標準サスペンションでは低速時の乗り心地が硬い DCTのシフトフィールが時折ややぎこちない 一部の内装トリムに質感が欠ける
最大の特徴:大きなトランクを備えたステーションワゴン

長い電気航続距離を備えた低燃費のステーションワゴンを探している人にとって、スコダ・スパーブPHEVは非常に有力な選択肢となる。


3. スコダ・スパーブiV

スコダは、フォルクスワーゲン・グループのハードウェアとソフトウェアを活用し、より魅力的で実用性の高いクルマを作り上げる手腕に長けており、スパーブiVも例外ではない。

「スパーブiVは実走行で113kmの電気航続距離を実現し、DC急速充電も可能だ。バッテリーが切れても、17km/lの燃費を維持する」
--イリヤ・バプラート(ロードテスター)

PHEVは以前のモデルから大幅なアップグレードを果たしている。トランクに25.7kWhの大容量バッテリーを搭載し、最大137kmという印象的な電気航続距離を実現している。

これほど大容量のバッテリーが追加されたことで、標準モデルで690Lだったトランク容量は510Lに減少したが、スパーブは依然として素晴らしいファミリーカーであり、ステーションワゴンクラスの中でも際立った存在だ。

こんな人にはおすすめ
・ゆとりある後部座席の足元スペース、広いトランク、そして110km以上の電気航続距離が必要な場合
・低いBIK税率と長距離走行の快適性を重視する場合

こんな人には不向き
・SUVのような高い運転姿勢を望む場合
・全長5m近いステーションワゴンを、狭い市街地で運転したくない場合

4. ポルシェ・パナメーラ・ターボEハイブリッド/ターボS Eハイブリッド

デザイン:9点 インテリア:9点 パフォーマンス:10点 乗り心地&ハンドリング:10点 コスト:9点
長所:ポルシェ・アクティブ・ライド・サスペンション技術は画期的だと感じる PHEV V8パワートレインは、絹のような滑らかな走り、荒々しい加速力、そして実用的なエンジンオフ時の電気航続距離を実現 多くのライバル車にはない成熟感と優雅さを備える
短所:価格はポルシェのハイエンドモデル並み 標準装備は2人掛けのリアベンチのみ オプションのスポーツエグゾーストを省略すると、V8ならではのカリスマ性がやや欠ける
最大の特徴:ラグジュアリーなPHEVドライブ

かつてのパナメーラV8ディーゼルを覚えているだろうか? 最高出力422ps、最大トルク86.7kg-mを誇り、0-100km/h加速は驚異の4.1秒、最大14.8km/lの低燃費を実現していた。この類まれな二面性は、今やパナメーラ・ターボEハイブリッドとターボS Eハイブリッドにも受け継がれており、さらに高いパフォーマンスと、より印象的な燃費性能をもたらしている。


4. ポルシェ・パナメーラ・ターボEハイブリッド/ターボS Eハイブリッド

ターボEハイブリッドの4.0L V8エンジンと電気モーターは、合計で680psと94.8kg-mを発生させ、0-100km/h加速を3.5秒未満で達成する。電気のみでの航続距離は最大83kmだ。

「アクティブサスペンションはポルシェの技術的偉業だ。英国の道路でも驚くほど良好に機能し、ピッチ、縦揺れ、横揺れに対して先回りして、かつさりげなく対応する」
--マット・ソーンダース(ロードテスト編集者)

一方、ターボS Eハイブリッドの電気航続距離は最大80kmだが、782psと108.8kg-mを発生し、0-100km/h加速は2.9秒に達する。実走行で約64kmのゼロ・エミッション走行を容易にこなし、日常使用でも15.9km/lの燃費を達成する。

AUTOCARはフラッグシップモデルのターボSをお勧めする。標準装備のポルシェ・アクティブ・ライド(PAR)サスペンションにより、ライバル車のほとんどが及ばないほど洗練された乗り心地とハンドリングを実現している。価格は高いが、幅広いダイナミックな性能と高級感を備えたラグジュアリーGTだ。

こんな人にはおすすめ
・スーパーカー並みの加速と、静かなゼロ・エミッション走行を両立させたい場合
・実用的なセダンタイプでありながら、スポーツカーのようなシャシーの安定性と鋭いハンドリング性能を求める場合

こんな人には不向き
・16万ポンド(約3340万円)を超える、目を疑うような価格が予算を超えている場合
・パフォーマンスを犠牲にしてでも、電気航続距離を優先したい場合

5. BMW 550e

デザイン:8点 インテリア:7点 パフォーマンス:9点 乗り心地&ハンドリング:9点 コスト:7点
長所:豊かな響きを持つ6気筒エンジン 卓越したシャシーのバランス i7を彷彿とさせるEVモードの静粛性
短所:インテリアのエルゴノミクスは最高とは言えない 電気航続距離はそれほど優れていない 走行中はかなり大きく感じられることがある
最大の特徴:長距離移動への適性

BMW 5シリーズはまさに「ケーキも食べられて、ダイエットもできる」ようなクルマであり、550eモデルは現在販売されているハイブリッド車の中でもトップクラスの1台だとAUTOCAR英国編集部は考えている。


5. BMW 550e

エンジンラインナップは、2.0L直列4気筒ガソリンエンジンをベースに、最高出力208psのマイルドハイブリッド「520i」と、300psのプラグインハイブリッド「530e」が続く。

「550eは、加速性能において圧倒的な力を見せつける」
--マット・ソーンダース(ロードテスト編集者)

ラインナップの最上位には550e xドライブが位置し、312psのB58型6気筒ガソリンエンジンに196psの電気モーターを組み合わせている。総出力は490psに達し、0-100km/h加速は4.4秒となる。

最大の強みは、アダプティブダンパーによって支えられた、印象的なハンドリングと快適な乗り心地にある。エンジンも非常に洗練されており、全モデルを通じて力強い走りを見せてくれるが、最上位モデルの550eはかなり高価だ。

こんな人にはおすすめ
・洗練された6気筒PHEVでありながら、最高レベルのハンドリングバランスを求める場合
・実用的な電気航続距離と、長距離クルージング能力の両方を求める場合

こんな人には不向き
・デジタル要素が控えめで、物理的な操作系が多い高級セダンを求める場合
・狭い道路でも扱いにくさを感じない、コンパクトなセダンを求める場合

6. ルノー・クリオEテック

デザイン:9点 インテリア:8点 パフォーマンス:7点 乗り心地&ハンドリング:8点 コスト:9点
長所:インテリアは見た目も質感も申し分ない ハイブリッド駆動の切り替えがシームレス 燃費効率が良い
短所:ハンドリングを優先したため快適性が低下 後部座席のスペースが狭い 変速のレスポンスが物足りない
最大の特徴:Bセグメント車のベスト

クリオ(日本名ルーテシア)はこのリストの中で最も小型であり、最も安価なクルマでもある。


6. ルノー・クリオ(日本名ルーテシア)Eテック

「Eテック・フルハイブリッド」と銘打たれたハイブリッドモデルは、1.6Lガソリンエンジンと2基の電気モーターを組み合わせ、合計145psと20.8kg-mを前輪に伝達する。

「クリオの真価は、優れた中速域のトルクのおかげで、市街地走行時に最も発揮される」
--マット・ソーンダース(ロードテスト編集者)

トランスミッションはオートマティックのみだが、パフォーマンスは申し分ない。0-100km/h加速は9.3秒を記録し、燃費は23.8km/lを誇る。

クリオのインテリアはスタイリッシュで心地よく、直感的に扱えるレイアウトと実用的なボタンが配置されている。

アクセルを踏み込んだときの安定性も高い。コーナーでは機敏かつ落ち着いて走り、かつてのフォード・フィエスタほどの圧倒的な存在感はないものの、さまざまな状況で魅力的で楽しい走りを見せてくれる。

こんな人にはおすすめ
・20km/l以上の低燃費を実現する、スタイリッシュで手頃な価格のBセグ車が欲しい場合
・充電の手間やコストをかけずにハイブリッド車の経済性を求める場合

こんな人には不向き
・後部座席に大人を頻繁に乗せる場合
・高速道路を走ることが多い人

(翻訳者注釈:この記事は「後編」へ続きます)