1961年に産声をあげたインタートト杯。欧州のマイナーカップとして歴史を重ねてきたが、現在では50チームが参加するようになり、1995年からは優勝チームにUEFA杯参戦権が与えられるようになった。UEFA杯といえば一段レベルが上がるメジャー大会になるが、インタートトで優勝し、そのままUEFA杯本大会でも旋風を起こしたチームがいくつかある。

 1995−96年シーズン、あのジダン、リザラズ、デュガリーを擁していたボルドー(仏)はインタートトを制するとその勢いを駆って、長丁場のUEFA杯をものともせず何と当時カペッロに率いられていたミランを破りつつ決勝戦まで辿りつく、という快進撃を見せた。残念ながらファイナルでバイエルン・ミュンヘンに破れるわけだが、その戦跡はもはや“偉業”とすらいえる。

 同じパターンでのイタリア勢の最高成績は、1998−99年のボローニャでオリンピック・マルセイユ相手に準決勝で涙を飲んだ。
 今季は、イタリアから気鋭の新監督マッツァーリを迎えたサンプドリアが参戦する。3回戦からの参加で、21日に行われたケルノ・モア(ブルガリア)との第1戦、酷暑のアウェイながら相手のオウンゴールで先勝した。28日に控える第2戦の後、さらに上を狙うジェノバの雄。
 欧州5大リーグの多くのチームは、未だキャンプ中だが、新シーズンの戦いはすでに始まっている。古豪サンプドリアがどこまで勝ちあがれるか。真夏のひそかな楽しみになりそうだ。