チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督が、レアル・マドリー移籍の噂が取沙汰されているMFアリエン・ロッベンの去就についてコメントした。

 アメリカツアー中のチェルシーは、21日にデイビッド・ベッカム擁するLAギャラクシーと対戦。試合は、1-0でチェルシーが勝利したが、この試合にロッベンが欠場したため、この23歳がレアル移籍のため、近くスペインへ飛ぶのではないかとの憶測が流れた。さらにレアル側も、先週の時点でこのオランダ代表獲得に自信を覗かせるコメントを発表していた。

 しかしモウリーニョは、ロッベンの欠場はヒザの負傷が原因であり、移籍の事実はないと断言している。

「ロッベンは負傷中だ。彼はチームに帯同しているし、近く我々とともにロンドンへ戻る。彼がマドリードへ行くという事実はないよ」

 一方、LAギャラクシー戦で予想外の苦戦を強いられたチェルシーだが、指揮官は試合内容に満足の様子。新シーズンで採用予定のシステムをテストできたことを収穫に上げ、チーム力の底上げに自信をみせた。

「LAギャラクシーとの試合は難しいものだった。非常に高いレベルの試合で、苦戦したよ。ゴールチャンスは多くあったがね。この時期はイージーな試合よりも、タフなゲームを積み重ねることに意味がある。最終的には、狙い通りの形で勝利できたしね。ゲーム開始から60分間、4-4-2を試せたのも大きかった。来シーズンの基本フォーメーションになる形だからね。そして、残りの30分間は3バックもテストできた。長いシーズンを戦い抜くには、必要なオプションのひとつだ。いずれにしても、現時点でケガ人もほぼいないし、現状には満足だ。ハッピーな気分でロンドンへ帰れるよ」

 昨シーズンは主力からケガ人が続出し、苦しい戦いを強いられたチェルシー。去就問題が取沙汰されているロッベンもケガで満足なシーズンを送れなかった選手のひとりだ。それでも、この若きオランダ代表ウインガーの実力は折り紙つき。4-4-2の完成度を高めるために必要な戦力を、モウリーニョがそう簡単に手放すことはないだろう。