イタリアからの執拗な獲得報道をよそに、渦中の二人、ロナウジーニョとサミュエル・エトーがバケーションを終えバルセロナに帰還した。多くの報道陣が待ち構える中、まず、最初にバルセロナ空港に降り立ったのは約1ヶ月に渡りポルト・アレグレ(ブラジル)の自宅でバケーションを満喫したロナウジーニョだ。

「しっかり休養できたし、シーズン開始に向けて準備はできている。調子は良いし、もうプレーしたくてたまらないよ」と第一声を放ったロナウジーニョ。また、バルサの補強についても「選手の獲得はとても大事なこと。移籍の情報はあんまり気にしていなかったけれど、兄さんとは話したし、うれしいね」とも。さらに、注目が集まる“4ファンタスティコス(ロナウジーニョ、エトー、メッシ、アンリ)”の同時起用については、「それは監督が決めることだよ」と答えるに留めた。

 ロナウジーニョの後を追うようにバルセロナに到着したのがエトーだ。バケーション中も子供たちのフットボール・キャンプ、イベント、親善試合など精力的に動き回っていたエトーだが、数日間の休養後、バルセロナに戻った。彼の第一声は4人目となったガビ・ミリートの補強についてで、バルサの選手として多くの成功を掴めると予言。「ミリートの加入はうまくいくよ。だって、長いシーズンでたくさんの試合があるからね。リーガについてはもう十分に分かっている選手だし、とにかく新加入のみんながバルサでうまくいくことに期待してるよ」。

 両選手とも07-08シーズンに向けてのバルサの補強を“素晴らしい”と評価している。コパ・アメリカ参加組のメッシ、マルケス、ガビ・ミリートを除くメンバー全員は、ライカールト監督指揮の下、21日から新シーズンのスタートを切る。23日からのスコットランドでの第一ステージでは、フィジカル強化を中心に一日2セッション、そして2試合の親善試合が行われる予定だ。

 疲れを癒し、リフレッシュした彼らの様子からは新シーズンが待ち切れないといった様子もうかがえる。移籍の噂が絶えることはないが、本人たちはこの騒動をシャットアウトし、“バルサ”での長いシーズンを迎えようとしている。

(スペイン通信)