リーグ・アンのボルドーからプレミア・リーグのウェストハムに移籍したばかりのフランス人MF、ジュリアン・フォベール(23)が重傷を負い6ヶ月の戦線離脱を余儀なくされることになった。19日にレキップ紙が報じている。

 フォベールは17日、ウェストハムの一員として初めて出場したプレシーズンマッチ(チェコのシグマ・オロモウツと対戦)で負傷し、前半終了直前に担架に載せられ退場、そのまま病院に運ばれた。診断の結果、アキレス腱の断裂で全治6週間であることがわかった。

 フォベールは、巧みなボールさばきと豊富な運動量に加え、守備も攻撃もこなす万能型として、ボルドーで3シーズンにわたり活躍した。W杯後最初のボスニア・ヘルツェゴビナ戦(8月16日、親善試合)でフランス代表に初めて選ばれ、初ゴールを決めている。その後、昨シーズン中はケガを繰り返したこともあり、代表には招集されていないが、ドメネク監督からつねに注目されている選手の一人ではある。

 しかしフォベールが負傷する数日前、ドメネク監督は英サン紙に「フォベールの決定は理解できない。選手には、国外のクラブに移籍する場合、イングランド、ドイツ、イタリア、スペインのトップ4のチームなら問題ないと言ってある。今回の(ウェストハムという)選択は馬鹿げている」と語っていたばかり。

 グラスゴー・レンジャーズやローマからの誘いを蹴ってウェストハム入りを決めたフォベール。プレミアシップへの憧れが強いこともその理由だが、ドメネク監督の見解とは異なり、常時出場できるチームで活躍し、ユーロ2008の代表入りを果たしたいという狙いもあったはず。しかし今回の負傷で、その夢も大きく遠のいてしまうことになった。