アーセナルのスペイン代表MFセスク・ファブレガスは、恩師アーセン・ベンゲル監督と長時間に渡る話し合いを行った後、レアル・マドリーからのオファーを断り、「クラブへの大きな責任に応えるため」アーセナル残留を決めているが、その話し合いの場でバルセロナのサミュエル・エトーを獲得して欲しいとベンゲル監督に要請したようだ。

 ティエリ・アンリというチームの大黒柱であり、エースを失ったアーセナルは、彼の代わりとなるフォワードの獲得が急務とされているところ。クロアチア代表FWエドゥアルド・ダ・シルバを獲得しているが、アンリの穴が埋められたとは言い難い。プレミアリーグで優勝争いに絡むために、そしてチャンピオンズリーグで戦い抜くためにも強力なフォワードが必要であることは確か。セスクはアンリの持つ“ゴール嗅覚と危険な選手である”という匂いをエトーにも感じ、エトーがアンリの穴を埋めるのに理想の選手であると見ている。

「サミュエル・エトーはアンリの後任として理想の選手。僕なら彼を獲得しようとするだろうね。もちろん難しいってことも分かっているし、おそらく不可能に近い。でも、アンリの穴を埋めるのに完璧な解決策になると思うよ」。

 若干20歳ながら、すでにアーセナルのロッカールームでも影響力を持つ選手の一人となっているセスク。ベンゲル監督がアンリのバルサ移籍後、セスクをキャプテンの一人として考えるまでに至っているほど彼に絶大な信頼を寄せている。

 セスクからラブコールを受けるエトーだが、彼にバルサを出て行く気持ちは毛頭ない。それは彼もキッパリ断言している。しかし、ベンゲル監督もエトーに興味を示しているのも事実。アンリの後任を探し続けるベンゲル監督は愛弟子セスクの願いを聞き、エトーに獲得に動くだろうか?

(スペイン通信)