スペイン主将は「代えが利く選手」 W杯の大会MVPの選考基準が波紋 アルゼンチン記者がメッシの選外に異論「伝説に対する敬意の欠如を招いた」【W杯】

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W杯の大会MVPに輝いたロドリ(C)Getty Images

 名誉ある賞の行方が反発を招いている。

 現地時間7月19日に行われた北中米ワールドカップ(W杯)の決勝は、スペイン代表がアルゼンチン代表を延長戦の末に1-0で勝利。2010年の南アフリカ大会以来、同国史上2度目の世界一に輝いた。

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 連覇を目指す南米の雄を攻守で圧倒した。公式戦37戦無敗で勝ち上がってきた“無敵艦隊(スペイン代表の愛称)”は、序盤から素早いパスワークと組織だった動きで攻撃サッカーを展開。得点こそ1点だったが、総シュート数20を放った一方で、被枠内シュートは0と貫禄の試合運びを見せた。

 その内容だけを考えれば、試合後の個人表彰の結果も納得がいく。候補者が数多に存在した最優秀選手賞(ゴールデンボール)には、スペインの主将であるロドリが選出。ワールドカップの獲得とともに栄誉ある“タイトル”を手にした。

 いわば「大会MVP」の行方が波紋を呼んだ。とりわけ疑問を投げかけているのは、アルゼンチン・メディアだ。彼らは今大会で全試合に出場して、8得点(得点ランキング2位)、4アシストと目に見える“結果”を残した母国のエースであるリオネル・メッシの選外に異論を唱えている。

 アルゼンチンのスポーツ専門局『TYC Sports』のジャーナリストであるアグスティン・ファンタシア氏は「FIFAは、本来、メッシが受賞すべきだった賞をロドリに授与した。この異例の決定は、スペイン人選手が優勝し、アルゼンチン人選手が優勝しなかったという事実に基づいている」と指摘。「これは個人賞だ。その点で言えば、メッシの方がはるかに決定的な役割を果たしていた。一体誰がこれを説明できるだろうか」と選考基準を問題視した。

「決勝戦の99分。スコアは0-0。スペインは数的優位でプレーしている。しかし、ルイス・デ・ラ・フエンテ監督はロドリを交代させる決断を下している。ワールドカップで最も重要な局面で、交代させられた選手が、どうして最優秀選手になれるのだろうか。

 FIFAは世界王者になれなかった選手に同賞が与えられた際に起きた議論を再び招きたくなかったのは明らかだ。しかし、物議を避ける試みが結果としてスポーツ界の伝説に対する敬意の欠如を招いた」

 さらに「メッシは、12歳、15歳、あるいは20歳も年下の選手たちと競い合っている。生年月日に基づく予想に反し、依然として史上最高の選手であることを証明した」と訴えたファンタシア氏は、こうも論じている。

「ワールドカップの最優秀選手とは、大会で最も重要な試合の最中に、監督から“代えが利く”と見なされているような選手であってはならない。大会の全8試合を通じてアシストもゴールも記録していないフィールドプレーヤーであってはならない。『あってはならないこと』だが、現実にそうなった。今、誰かこれを説明できる人はいるだろうか?」

 ボランチでの気の利いた動きで、スペインの攻撃サッカーを下支えしたロドリ。重要ではあるが、ともすれば、地味にも見える働きではあるだけに39歳で規格外のパフォーマンスを見せたメッシとの比較論は広まっている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]