7回1失点の完投勝利後に取材に応じるビックカメラ・上野由岐子

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 「ニトリJDリーグ・プレーオフセカンドステージ、ビックカメラ高崎3−1戸田中央」(10日、等々力球場)

 ビックカメラの“レジェンドエース”が快投で、チームを16日から愛知・名古屋市で行われるダイヤモンドシリーズ進出へと導いた。

 負ければシーズンが終わる大一番で先発マウンドを託されたのは上野由岐子投手(42)。「今日の試合はやっぱり負けられない。その思いが重かった」と重圧を感じながら、それでも百戦錬磨の右腕は期待に応える7回1失点7奪三振の好投で完投勝利を飾った。

 味方打線が4回に3点を援護すると「みんなが3点を取ってくれたので、気持ち的に楽に投げられた」と、上野は走者を背負いながらも粘りの投球。六回には1点を返され、1死一、三塁の危機を迎えるが最後は今田を空振り三振に仕留めて最少失点で切り抜けた。

 「正直(球の)スピードを出し過ぎないように意識して投げていた。自分の体が壊れちゃうんで」とベテランらしく試合を投げきるペース配分を意識したと話すが、この日は球場表示で直球の最速は117キロを記録するなど、全盛期さながらの投球を展開した。

 ダイヤモンドシリーズで2年ぶりの王座奪還を目指すビックカメラ。まずは16日の準決勝で東地区1位の日立と対戦だ。「相手も1位で通過したプライドがあるし、ウチも負けられないプライドがある。お互い、どれだけ良い準備ができたかが勝敗につながる」と気を引き締めていた。