ルーキーシリーズプラスを制した山崎歩夢

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 「泗水杯争奪戦・G3」(10日、四日市)

 最終日3Rで125期7人が出場した競輪ルーキーシリーズ2024プラスが実施され、最終ホーム3番手からまくり返した山崎歩夢(19)=福島・A3=が1着。6月のルーキーシリーズ(松山)以来、通算2回目の優勝を飾り、賞金20万2000円を獲得した。赤板過ぎに正攻法の山崎を制して出切り、先行した谷内健太(京都)後位を確保して番手から踏み上げた久田朔(大阪)が2着、周回中は山崎後位も最終2角に離れ、切り替えて久田を追いかけた伊東佑晟(三重)が3着に入った。

 G1V9、G2V4の山崎芳仁が父。在所成績22位ながらも、練習などでは好タイムをたたき出しており、将来を嘱望されるルーキー。だが、5、6月のルーキーシリーズを終えて、7月のチャレンジステージデビュー戦(平)で悪夢が…。地元の初日に先頭誘導員早期追い抜きで失格。ペナルティーで4カ月も欠場させられた。「走れない期間もしっかりと練習しました」。ハードなトレーニングでとことん鍛え上げ、復帰戦のルーキーシリーズプラスで、見事に1着をもぎ取った。

 「久しぶりの競走で不安はあったけど(競走を)意識して練習していたので、レース勘は鈍っていなかったです」と、4カ月ぶりでも大物らしさを発揮。特別昇班を経て特別昇級でS級入りに期待がかかるが「一走一走、全力を出していくだけです」と、目の前の競走に気持ちを込めて臨むことを誓った。

 将来の目標を問われると「G1を獲りたいです」とキッパリ。偉大な父を超えるために、今後も努力を積み重ねていく。ちなみにこの賞金の使い道を問われ「父に借金があるので、返済に充てます」と明かした。