藤青雲(右)を下手投げで破った安青錦(撮影・佐藤厚)

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 「大相撲九州場所・初日」(10日、福岡国際センター)

 ウクライナ出身で、新十両の安青錦(安治川)が、藤青雲(藤島)を破り、白星発進を決めた。低い姿勢で立ち上がった後、相手に体を入れ替えられて俵を背負ったが、慌てず冷静に下手投げ。新十両としての緊張感もある中、記念すべき1勝を挙げ「初めての土俵入り、締め込み着けて勝ちたかった。うれしい」と顔をほころばせた。

 ウクライナ・ビンニツァ市出身で、7歳から相撲を始めた。戦禍から逃れ、22年4月に来日。23年秋場所で初土俵を踏んだ。これまで経験した7場所を通し、黒星はわずか4。順調に出世し、デビューから1年で関取の座を射止めた。

 締め込みの色は群青色(こい紫みの青)。もともと明るい青が好きだが、「もっと暗い、深い色がいいかな」と趣ある色に決めたという。

 目標は新十両V。「土俵に上がるときは勝ちにいく。下から前に出る自分の相撲を取って勝ちたい」と意気込んだ。