力投する久留米工大先発の林(撮影・西田忠信)

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 ◆九州大学野球選手権決勝・久留米工大1―2福岡大(3日、みずほペイペイドーム)

 創部57年目で初の九州選手権制覇を狙った久留米工大は、あと1点が遠かった。

 福岡大に先制を許した直後の4回2死一、二塁のチャンスで、8番立石裕征(2年・藤蔭)が左前打を放って同点に追い付く。春の全日本大学選手権8強の九産大を破った前日の準決勝を再現する勢いだったが、その後は相手の継投にかわされ、最後まで反撃の糸口をつかむことができなかった。

 6回途中まで108球を投じた準決勝から2試合続けて先発したエース左腕の林怜央(3年・早鞆)は、この日も低めにボールを集める粘り強い投球。だが、8回2死一、二塁で132球目を遊撃への強烈な当たりにされた。記録は失策だが「あそこで踏ん張りたかった」と悔やんだ。

 九州地区北部1部リーグで春に準優勝し、秋には悲願の初優勝を果たした久留米工大。平嶋千義監督は神宮まであと一歩だった今大会を振り返り「自信になる部分と、まだまだ足りない部分が明確に分かった。来春はもう一度全国大会を目指し、まずリーグ優勝できるよう頑張りたい」と前を向いた。(山崎清文)