[香港 1日 ロイター] - 中国・四川省の省都、成都で代理出産をした28歳の女性が、契約を結んだあっせん業者に逃げられるトラブルが起きた。短文投稿サイトで批判が巻き起こり、保健当局が事態を調査することになった。

中国では代理出産が違法で、当局は精子や卵子の売買、代理出産などの生殖補助医療の使用に関する違法行為を「厳しく取り締まる」と昨年発表していた。

中国での代理出産の事例を追跡調査しているShangguan Zhengyi氏が短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」に投稿した内容によると、女性は3カ月前に受精卵(胚)を培養液とともに細いカテーテルで子宮内に移植する医療処置の胚移植を受けた。

しかし、妊娠の初期兆候は見られず、女性は代理出産業者によって家に帰された。その後妊娠していることが判明し、女性があっせん業者に連絡を取ろうとしたもののなしのつぶてだった。女性の氏名は明らかにされていない。

投稿は1日に微博のトップトレンドの1つに入り、何千件ものコメントが寄せられた。

投稿者からは「これ(代理出産)は常に秘密裏に行われてきた。需要があれば、そのようなこともある」との意見などが寄せられた。

成都の武侯区衛生局は代理出産の状況を「非常に重要視」し、関連医療機関を調査しているとして「いったん確認されれば、法律と規則に従って真剣に対処することになる」とコメントした。