韓国の旅行収支悪化の原因は「迷信」?=韓国ネット「迷信じゃなくて事実」「日本を選ぶ理由は…」
2024年10月30日、韓国メディア・韓国経済は「海外旅行の費用が国内旅行より安いという認識が韓国の旅行収支赤字の主な原因だと分析された」とし、「国内旅行の需要が減った一方で海外旅行は増加傾向にある上、海外に行った韓国人と韓国に来た外国人との消費額の差も大きいため、旅行収支の赤字幅はさらに拡大すると懸念されている」と伝えた。
記事によると、今年1〜8月に海外に出国した韓国国民は1888万4901人だった。海外旅行1回当たりの平均支出額は韓国国内旅行の7倍以上高かったが、韓国の旅行消費者は韓国国内より海外の方が安いという認識で海外旅行を好む傾向が強いという。
業界関係者からは「旅行客は韓国国内より海外の方が費用がかかる事実を知っているが、単純に価格だけでなく、価格に対する心理的満足度も重視するため、海外旅行の方が安いと感じる傾向がある」「韓国国内旅行はたびたび問題になるぼったくりやサービスの質の悪さなどの否定的なイメージを減らし、観光満足度を高めることが重要だ」などの声が上がっているという。
また、旅行費用に対する「誤った認識」の拡散を食い止める必要があるとの指摘も出ている。韓国国民の10人に8人以上が「済州島に行くお金があれば日本に行く」との言葉を聞いたことがあるとの調査結果がある。また、実際に「済州島に行くお金で日本旅行が可能だ」と考えている、その言葉に共感する、との回答もそれぞれ83%、77%を超えたという。
専門家は「韓国国内旅行を不当におとしめて、海外旅行をやたらにほめたたえる『迷信』がなくならない限り、旅行収支赤字は減らないとみられる」と指摘した。
韓国の今年上半期の旅行収支赤字は65億ドル(約9961億円)で、2年連続でコロナ禍前の19年(56億6000万ドル)を上回った。海外旅行客は増加したが、旅行収支の赤字幅は拡大している。今年8月の旅行収支赤字は14億2000万ドルで、夏の海外旅行シーズンの影響で赤字幅が7月(マイナス12億6000万ドル)より1億6000万ドル拡大した。
また、今年8月に訪韓外国人観光客が消費した金額(旅行収入)は14万4200万ドルを記録した。一方、韓国人が海外で使った金額(旅行支出)は28億6700万ドルで2倍以上多かったという。
この記事を見た韓国のネットユーザーからは「まずは韓国国内旅行のぼったくりを撲滅させよう」「日本旅行の方が安いのは事実でしょ」「昔は1年に1回は必ず済州島旅行をしていたけど、ここ数年は行かなくなった。中国人観光客が多く騒がしくなった様子をSNSで見て行く気が失せた」「迷信じゃないからみんな日本に行っている。ぼったくり問題を解決できなければ、どうあがいても今の日本には勝てない」「済州島の焼肉店ではいつも肉の量に疑念を抱く。これが本当に3人分540グラムなのだろうかと。でも日本ではそんな疑念を抱いたことはない。それだけでも日本を選ぶ十分な理由になる。疑いながら食べる食事はおいしくない」「済州島に2泊3日する費用と日本に2泊3日する費用なら当然日本の方が高い。でもその差が許容範囲だということが問題。済州島は反省するべきだ」「私も海外を旅行してみて、今までの自分が井の中の蛙だったことに気付いた。少し費用を足して海外に行けば厚遇が受けられるのに、それを断って国内旅行をしろと?」などの声が上がっている。(翻訳・編集/堂本)