ワールドシリーズ仕様のユニホームで撮影に臨んだドジャース・大谷の姿がMLBの公式インスタグラム(@mlb)にアップされた

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 大谷翔平投手(30)擁するドジャースヤンキースが激突するワールドシリーズ(WS)が25日(日本時間26日)から開幕する。43年ぶりに東西の名門球団の激突、さらに大谷とジャッジという史上初のシーズン50発以上打者の直接対決もあって米国内のフィーバーぶりは過熱する一方だ。MLB公式サイトも特集を組み、チケットも900万円超に高騰。伝説的なシリーズが間もなく始まる。

 43年ぶりにドジャースヤンキースが激突するWSへ、周囲の盛り上がりは過熱する一方だ。MLB公式サイトはこの日、特集記事を掲載。S・ラングス記者が「歴史的WSに関する驚くべき統計と事実」と題し、今回の対決が歴史的である理由を紹介。ド軍の大谷、ベッツ、フリーマン、ヤ軍のジャッジ、スタントンと5人のMVP経験者が同時に出場すれば、WS最多記録になるという。

 その中でもやはり最注目は、今季54発の大谷と58発のジャッジの直接対決。50本塁打以上の2人が対決する初のWSとなり、両リーグの本塁打王対決も68年ぶり6度目。さらにMVP経験はないが、今季41発のソトを含め、ヤンキースの「ブロンクス・ボンバーズ」とドジャースの「MVPトリオ」は歴代でも屈指の強力打線の激突だ。

 シーズンMVPの発表はWS終了後だが、大谷、ジャッジは受賞が確実。同記者はその年のMVPがそろう12年ぶり7度目のWS(1969年以降)になる可能性が高いと指摘した。WSのMVPと“ダブル受賞”となれば、史上6人目。2人には44年ぶりの快挙を成し遂げるチャンスがある。

 観戦チケットも高騰を続け、転売サイトでは第7戦の最高額のチケットが6万1505ドル(約936万円)で出されている。また米中継局「FOX」と視聴者測定を手掛けるニールセン社によると、ドジャースとメッツのリーグ優勝決定シリーズ6試合の平均視聴者数は562万人で、過去5年で最多だったという。“大谷効果”は、至るところに波及している。

 大谷はこの日、WS仕様のユニホームで撮影に臨んだ。周囲のフィーバーぶりも手伝って、今WSは異常な雰囲気の中で行われることは必至。「最後のシリーズでも自分たちの野球を貫き通せば、最高の一年になると思う」という大谷は、極限の緊張感も力に変える。(中村 晃大)