© Warner Bros. 写真:ゼータ イメージ

写真拡大

映画『ハリー・ポッター』シリーズのマクゴナガル先生役で知られる俳優、マギー・スミスが、2024年9月27日に亡くなった。89歳だった。

1934年12月28日、イギリス・エセックス州生まれ。学生時代の1952年に舞台俳優としてのキャリアをスタートさせ、1956年にブロードウェイ・デビューを飾った。同年には映画にも進出し、キャリアを通じて映画・ドラマ・舞台を股にかけて活躍。『ミス・ブロディの青春』(1968)『カリフォルニア・スイート』(1978)で米アカデミー賞の助演女優賞に輝いたほか、英国アカデミー賞を5度、エミー賞を4度、ゴールデングローブ賞を3度、トニー賞を1度受賞している。1990年にはイギリス王室から“デイム”の称号を受けた。

そのほか代表作には『天使にラブ・ソングを…』シリーズや、人気ドラマ「ダウントン・アビー」(2010-2016)のほか、『眺めのいい部屋』(1986)『ゴスフォード・パーク』(2001)など。遺作は『The Miracle Club(原題)』だった。

息子のクリス・ラーキン&トビー・スティーブンスは、「大きな悲しみとともに、“デイム”マギー・スミスの訃報をお知らせしなくてはなりません。今朝9月27日金曜日の早朝、病院で静かに息を引き取りました」との声明を発表。「プライベートをとても大切にする人で、友人や家族とともに最期を迎えしました。2人の息子と5人の孫は、素晴らしい母・祖母を失った悲しみに打ちひしがれています」と記し、病院への感謝を綴るとともに、プライバシーを尊重するよう求めた。

スミスの訃報を受けて、『ハリー・ポッター』シリーズの主演を務めたダニエル・ラドクリフは以下の声明文を発表した。

「マギー・スミスに初めて会ったのは9歳のとき、私の最初の仕事だった『デビッド・コパーフィールド』の読み合わせでした。彼女と仕事をする事実に両親が驚いていたこと以外、私は彼女をほとんど何も知りませんでした。もうひとつ知っていたのは、彼女がデイムであること。初対面で“デイムと呼びましょうか?”と尋ねたら、笑いながら“ふざけないで!”といったことを言ったのを覚えています。彼女に会うのは緊張し、けれどすぐに安心させてくださいました。その撮影では本当に親切にしてくださり、その後、『ハリー・ポッター』で幸運にもさらに10年間ご一緒することができました。

彼女は激しい知性と鋭い舌鋒の持ち主で、一瞬にして人を威圧し、同時に魅了することができる人でした。誰もが言うように、本当に面白い人だったのです。彼女と仕事ができたこと、撮影現場でともに過ごせたことを、今後も幸運だったと思い続けることでしょう。“伝説”という言葉は使い古されていますが、この業界の誰かにふさわしいとしたら、それは彼女だと思います。ありがとう、マギー。」

ハーマイオニー・グレンジャー役を演じたエマ・ワトソンも、Instagramにて、「私は若いころ、マギーの──私が幸運にも同じ空間にいられた女性の──伝説を知りませんでした。大人になって初めて、真に偉大な人と共演できたことに感謝したのです」と綴った。「彼女は誠実で、率直で、面白くて、自分を大切にする人でした。たくさんの男性教授がいたなかで、自分らしさを保っていたマギー。あなたの親切に感謝します。本当に寂しく思います」

シリウス・ブラック役のゲイリー・オールドマンは、「マギー・スミスは、ローレンス・オリヴィエやジョン・ギールグッドと並ぶ、真に偉大な人物のひとりです。その輝かしい才能を舞台で見た者は、永遠に彼女を忘れることができません。また、映画における素晴らしい演技は、誰もが楽しめるよう残っています。これほどの芸術家はどの世代にもいるものです……運がよければ」と記した。

ジニー・ウィーズリー役のボニー・ライト、シェーマス・フィネガン役のデヴォン・マーレイ、パーシー・ウィーズリー役のクリス・ランキン、フレッド・ウィーズリー役のジェームズ・フェルプス、パドマ・パチル役のアフシャン・アザド、ロミルダ・ベイン役のアナ・シェイファー、グレゴリー・ゴイル役のジョシュア・ハードマンもそれぞれコメントを公開。原作者J・K・ローリングは、「どういうわけか、私は彼女が永遠に生き続けるものだと思っていました。RIP デイム・マギー・スミス」と。

そのほか、「ダウントン・アビー」の共演者やスタッフ、『天使にラブ・ソングを…』シリーズで共演したウーピー・ゴールドバーグら、業界関係者から追悼のコメントが相次いでいる。

Source: , ,