24日の津波は「トラップドア断層破壊」が原因か…気象庁、地震は「津波を観測するような規模ではない」

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 鳥島近海を震源とする24日の地震について、気象庁は「通常だと津波を観測するような規模ではない」としている。

 津波が観測された理由について、東京大の佐竹健治名誉教授は海底火山の活動が活発になり、マグマが上昇して海底面が隆起する「トラップドア断層破壊」が原因だった可能性があると指摘している。

 気象庁は今月19日、震源付近にある「須美寿(すみす)島」周辺の海底火山から火山ガスか熱水が出ている可能性があるなどとして噴火警報を出しており、同庁は地震との関連を調査している。

 この海域では、ほぼ10年おきに今回の地震と同じような規模の地震で津波が発生している。

 東大などの研究チームは、前回発生した2015年の地震を調査し、トラップドア断層破壊が津波を引き起こしたことを確認したという。佐竹名誉教授は「今回の地震や津波の観測データは、15年とそっくりだ」と指摘する。

 津波に詳しい東北大の今村文彦教授は「この付近は火山活動が活発で、今後も津波の発生に注意する必要がある」と指摘している。