敵地マーリンズ戦で50号2ランを放ったドジャースの大谷翔平【写真:ロイター】

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敵地マーリンズ戦で達成

 米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手は19日(日本時間20日)、敵地マイアミで行われたマーリンズ戦に「1番・DH」で先発し、6回に2試合ぶりの今季49号、7回に50号、9回に51号を放ち、自身初の3打席連発。2盗塁で今季51盗塁も決めており、大リーグ史上初となる「50本塁打&50盗塁」を飛び越え、一気に「51-51」に到達した。この日は6打数6安打3本塁打10打点2盗塁。快挙の裏には、真っ向勝負を挑んだ敵将の采配があった。

 歴史的瞬間は7回に訪れた。大谷は本塁打1本、盗塁2つを決めて「49-51」で打席を迎えたが、状況は9-3とリードして2死二、三塁と一塁が空いた場面。それでも、マーリンズは勝負を選び、カウント1-2からの4球目を大谷がとらえ、ダメ押しとなる3ランに。歴史的な「50-50」の瞬間が生まれた。

 その裏には、敵将の大谷に対する敬意があった。米フロリダ州地元局「バリー・スポーツ・フロリダ」はマーリンズのシューマッカー監督のコメントを紹介。7回に50号を浴びた状況について「すでに大差がついた試合だったが、野球への敬意の意味も込めて彼(大谷)と勝負に行った。それで(50号を)打たれてしまった」と説明。大差がついてなお、野球界にとって意義のある「50-50」への挑戦を優先させたという。

「彼は私が今まで見た中で最も才能に恵まれた選手だと思う。今まで見たこともないことを成し遂げている。史上最高の選手かもしれない。ベンチで見るのではなく、ファンとしてスタンドで見られれば良かったなぁと思うよ」と本音で語ったシューマッカー監督。「でも、彼のことを恐れずに勝負を続けた我々の選手たちを誇りに思う。球界にとっては良い日。マーリンズにとっては悪い日となってしまった」というコメントには野球人としての誇りが滲んだ。

(THE ANSWER編集部)