ミラン戦の前日会見でサッカー界の問題点を語ったアリソン。(C)Getty Images

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 リバプールのGKアリソン・ベッカーが、現地時間9月17日に開催されるチャンピオンズリーグ(CL)リーグフェーズ第1節、ミラン戦を前に会見に出席。CLの試合数増加に不満を露わにした。英紙『Daily Mail』が報じている。

 CLは今季から大会フォーマットを変更。出場クラブ数が32 から36に、試合数が125試合から189 試合と大幅に増加した。

 それに伴い、これまでのグループステージ制が廃止され、36チームが1つのリーグ戦を戦うリーグフェーズに。各クラブは同国以外の異なるチームと8試合(ポッド1〜4のそれぞれ2チームずつ)を戦い、上位8チームがラウンド16に進出。残り8枠をかけて9〜24位がプレーオフを戦うレギュレーションとなった。

 31歳の絶対的守護神はまず、「サポーターにとっては、より多くの試合、より大きな試合が観られるのは素晴らしい話だ。僕ら選手にとっても、ヨーロッパの強豪と対戦できるのは良いことだ」と前提を説明。そのうえで、こう言い放った。

「忙しくないカレンダーに何試合か追加するのは常に良いアイデアだ...僕は少し皮肉を言っているんだよ!試合数増加についてどう思うか、誰も選手に聞かなかったりもする。我々の意見は重要ではないのかもしれない。でも、僕らがどう考えているかはみんな知っている。みんな、うんざりしているんだ。みんなで座って、全ての関係者の意見を聞くべきだ。

 僕らはバカではない。人々がより多くの試合を望んでいると理解している。だけど合理的なのは、カレンダーを作る人たちが一堂に会し、選手も含めた全ての関係者の意見を聞くことだろう」
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 先日にはマンチェスター・シティのMFロドリが、「試合はどんどん増えているし、これからも止まりそうにない。選手を大切にしなければならない。もうこれ以上できないところまで来てしまった」と訴えた。

 アリソンはこうした発言を踏まえ、こうも語った。

「すでに多くの選手が話していると思う。耳を傾けてもらうだけでいいんだ。一緒に座って、フットボールが進みたい方向をどう考えているのかを理解するんだ。試合や大会を増やすだけでなく、あれやこれやと追加する件もね。

 僕たちが望んでいるのは、フットボールにベストを尽くせる環境だ。疲れていては高いレベルでは戦えない。僕は全ての試合でベストを尽くしたいが、それには解決策が必要だ。フットボールと選手のために良い解決策に近付いているようには見えない」

 リバプール対ミランをはじめ、魅力的なビッグマッチが増えるのは好ましい。だが、それによって全体的なレベル低下を引き起こしては、元も子もない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部