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 ◇セ・リーグ 広島2―11DeNA(2024年9月16日 マツダ)

 【佐々岡真司 視点】DeNAの東はその投球フォームから、見た目にも腕を振っている印象を抱く。同じ腕の振りで全球種を投げ分け、かつコントロールできるのが強みだ。だから真っすぐ、変化球で空振りが取れる。

 一方の森下。東に匹敵する技術、制球力を持った投手なのに、空振りが取れていないのが気になる。加えて、ここ数試合はずっと立ち上がりからボールが高い。ギアを上げた時は空振り三振を奪う。そんなイメージが残念ながら今は湧かない。

 勝負の9月戦線で今季初の中5日。新井監督は8月まで、登板間隔や球数などを考えながらマネジメントしてきた。本来なら床田、大瀬良を含めて、間隔を詰めるプランのはずだ。前日の試合を常広で勝ち、チームが再び乗っていこうとした中での敗戦は痛い。

 大事な試合が続く最終盤。力が発揮できていない現状に、森下は責任を感じていると思う。一番悔しく、苦しいと感じているのは本人。体にどこか異変を感じてはいないか。そうでないなら最後まで諦めず、一つでも上を目指して力を振り絞ってもらいたい。(スポニチ本紙評論家)