シェア水素バイク500台、四川省成都市で運用開始―中国

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四川省成都市新都区で27日、市民の鄭さんが微信(WeChat)ミニプログラムでQRコードをスキャンし、シェア水素バイクに乗った。「ここ数日よく利用している。便利で環境に優しい」と話す。500台のシェア水素バイクが最近、成都で運用開始された。データによると、8月10日の運用開始から26日までの17日間で、こうしたシェア水素バイクサービスにはすでに3万5400人以上のユーザーが登録している。走行時の二酸化炭素(CO2)排出量を約1206kg削減でき、約67本の木が1年間に吸収するCO2の総量に相当する。四川日報が伝えた。

モニタリングと管理をしやすくするため、水素バイクは現段階では新都区の一部エリアと錦江区の三聖郷景勝地のみで運用されている。料金の面では、10分の初乗りで2.5元(約50円)で、10分以上は5分当たり1元(約20円)。 このバイクは小出力の水素燃料電池を電気エネルギーに変換して走行するものだ。シートの下にある水素燃料電池は100gの水素を搭載でき、走行距離は100kmで、最高速度は25km/h。

市民が懸念する安全性の問題について、水素バイクの生産・運営会社の四川軽緑科技の向敏(シアン・ミン)副社長は、「従来の気体水素貯蔵方法と異なり、水素バイクは固体水素貯蔵技術を採用している。水素貯蔵圧力が低く、内部材料が安定するのが特徴だ」と詳しく答えた。

向氏は、「例えば1台のバイクで1日当たり30gの水素を消費するとして、2万台のバイクだと1日600kgが必要になり、一般的な水素ステーションの運営を支えるのに十分な量だ」と例を挙げながら述べた。同社の現在の年間生産能力は2万台で、年末には新工場が稼働開始する。そうなれば1本の生産ラインだけで年間生産能力が10万台に増加する。向氏は「1日で5カ所の水素ステーションの運営を支え、CO2を約1万5000kg削減する。これは800本以上の木の年間総CO2吸収量に相当する」と述べ、これを実現可能な数値だとしている。(提供/人民網日本語版・編集/YF)