Appleが電子書籍サービスの「Apple Books」とニュースアプリ「Apple News」に関連する従業員約100名を解雇する予定であることが報じられています。関係者によると、今回の従業員削減はAppleにおける重要部門の優先順位転換の一環とのことです。

Apple Cuts Jobs in Online Services Group as Priorities Shift - Bloomberg

https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-08-28/apple-cuts-about-100-services-jobs-as-part-of-priority-shift

Apple to Cut Jobs in Services Unit, Report Says. What's Behind the Move. | Barron's

https://www.barrons.com/amp/articles/apple-stock-jobs-cuts-6338eb44

Apple Lays Off Staff Across Books, News App Divisions | PCMag

https://www.pcmag.com/news/apple-lays-off-staff-across-books-news-app-services-divisions

海外メディアのBloombergによると、Appleのシニアバイスプレジデントであるエディ・キュー氏は2024年8月27日に、サービス部門の複数のチームで働く従業員に対して解雇の実施を通達したとのこと。この従業員削減では、「Apple Books」と「Apple Bookstore」部門を担当する従業員や、「Apple News」のを運営する従業員ら約100名が対象となりました。

解雇の対象となった従業員には、Apple社内で別の仕事を見つけるために60日間の猶予が与えられます。



解雇の理由としてBloombergは「Apple BooksやApple NewsはApple内での優先順位がそれほど高くなく、サービスラインナップの主要な部分と見なされていないため」と述べています。

Appleのティム・クックCEOが「人員削減はAppleにとって最後の手段です」と述べるように、Appleが従業員削減を実施することは珍しいことで、事情に詳しい関係者は「Apple内での重要部門の優先順位転換の一環です」と伝えています。近年のAppleでは、Apple MusicやApple TV+など、デバイス以外のサービスの売上高が成長傾向にあり、2023年度では総売上高の約22%をサービスが占めているほか、2024年第3四半期の決算では、サービスが収益の28%を占めていたことが報告されています。



なお、Appleは今回の人員削減についてコメントしていません。

また、2013年にAppleに入社し、プロダクトマーケティングやインターネットセールス、エンジニアリングチームの財務サポートを担当し、AppleのCFOを務めるルカ・マエストリ氏が2025年1月1日付けで退任することを発表しています。クック氏は「ルカは長きにわたり、Appleの経営における素晴らしいパートナーでした。彼は、会社の財務業績の向上と推進、株主との関わり、およびAppleのあらゆる部分に財務規律を浸透させることに寄与してきました。幸運にも、私たちは引き続き、彼が在職中に発揮してきたリーダーシップと洞察の恩恵を受けることができます」と述べています。さらにAppleは、マエストリ氏のCFO在任中に収益が2倍以上、サービス収益が5倍以上に成長したことを伝えました。

マエストリ氏の後任には、Appleの財務計画および分析担当バイスプレジデントのケヴァン・パレク氏が就任する予定で、クック氏は「10年以上にわたり、パレク氏はAppleの財務リーダシップチームに欠かせない存在となっています。彼は会社のことを徹底的に理解しており、彼の鋭い知性や賢明な判断力、そして財務的な才能は、彼が次期CFOとして最適であることを示しています」と語りました。