Pixel 9とPixel 9 Pro XLどっちを買うべきか?カメラ性能を徹底比較してみたよレビュー
Google製スマートフォン「Pixel 9」「Pixel 9 Pro」「Pixel 9 Pro XL」が2024年8月22日(木)に同時発売しました。3モデルのスペックは以下のような通りで、簡単にまとめると「画面解像度やRAM容量などのスペックが低くてカメラの少ない無印モデル」「高スペックでカメラが多くて小型なProモデル」「高スペックでカメラが多くて大型なPro XLモデル」という感じなのですが、3モデルとも搭載しているSoC(処理チップ)は同一なのでどのモデルを選べばいいのか迷っている人は多いはず。そこで、モデル同士の性能差を明確にするべく、無印モデルとProモデル・Pro XLモデルのカメラ性能の違いを違いを検証してみました。
アスペクト比 20:9
解像度 1080×2424ピクセル
リフレッシュレート 60~120Hz
最大輝度1800ニト
ピーク輝度2700ニト大きさ 6.3インチ
アスペクト比 20:9
解像度 1280×2856ピクセル
リフレッシュレート 1~120Hz
最大輝度2000ニト
ピーク輝度3000ニト大きさ 6.8インチ
アスペクト比 20:9
解像度 1344×2992ピクセル
リフレッシュレート 1~120Hz
最大輝度2000ニト
ピーク輝度3000ニトバッテリー容量4700mAh5060mAhRAM容量12GB16GBストレージ容量128GB / 256GB128GB / 256GB / 512GBプロセッサGoogle Tensor G4背面カメラ50メガピクセルの広角カメラ
48メガピクセルのウルトラワイドカメラ50メガピクセルの広角カメラ
48メガピクセルのウルトラワイドカメラ
48メガピクセルの望遠カメラ前面カメラ10.5メガピクセル42メガピクセルOSAndroid 14寸法高さ152.8mm×幅72mm×厚さ8.5mm高さ162.8mm×幅76.6mm×厚さ8.5mm価格12万8900円〜15万9900円〜17万7900円〜
Google Pixel 9
https://store.google.com/product/pixel_9
Google Pixel 9 Pro / Google Pixel 9 Pro XL - 最先端 AI を Google Pixel で体験
https://store.google.com/product/pixel_9_pro
Pixel 9の背面カメラは「50メガピクセルの広角カメラ」「48メガピクセルのウルトラワイドカメラ」の2個で、Pixel 9 ProおよびPixel 9 Pro XLの背面カメラは「50メガピクセルの広角カメラ」「48メガピクセルのウルトラワイドカメラ」「48メガピクセルの望遠カメラ」の3個です。今回はGIGAZINE編集部の備品用に購入したPixel 9とPixel 9 Pro XLで色んな写真を撮影し、カメラ性能を比較してみました。
・目次
◆1:広角〜望遠の撮影範囲をチェック
◆2:明暗差の激しい場面の作例
◆3:ご飯撮影の作例
◆4:夜間撮影の作例
◆5:まとめ
◆1:広角〜望遠の撮影範囲をチェック
Pixel 9のカメラでは撮影倍率を0.5倍・1倍・2倍から選択可能。さらに、最大8倍のデジタルズーム撮影も可能です。
撮影倍率0.5倍だと48メガピクセルのウルトラワイドカメラで撮影できます。なお、記事内の作例写真はリサイズ以外の編集を施しておらず、写真をクリックすることでリサイズ前のオリジナル写真を確認できます。
1倍では50メガピクセルの広角カメラを使って撮影します。
2倍は50メガピクセルの広角カメラをデジタルズームしたものですが、デジタルズームと言われなければ分からないほど高精細な写りです。
最大倍率の8倍で撮影。リサイズ状態ならSNSなどの投稿にギリギリ使える画質ですが、オリジナル写真を等倍表示すると写真全体がボケボケになっていることが分かります。
Pixel 9 Pro XLでは倍率を0.5倍・1倍・2倍・5倍から選択可能で、デジタルズームの最大倍率は30倍です。
0.5倍で撮影した写真が以下。画角も色合いもPixel 9の0.5倍撮影と見分けが付きません。
1倍の描写もPixel 9と類似しています。
2倍。
Pixel 9 Pro XLでは48メガピクセルの望遠カメラを使って光学5倍ズーム撮影が可能。以下の写真をクリックしてオリジナル写真を見ると、雲や草の輪郭を精細に描写できていることが分かります。
30倍ズームはこんな感じ。Pixel 9の8倍ズームと比べてかなり高品質な仕上がりです。
◆2:明暗差の激しい場面の作例
Pixel 9で「真夏の昼間に白い雲と影が写る写真」という明暗差の激しい写真を撮影してみました。性能の低いカメラだと影が黒くつぶれてしまったり雲が真っ白に塗りつぶされてしまったりしますが、Pixel 9では影も雲も破綻せずに写せました。
同じ構図をPixel 9 Pro XLで撮影した結果が以下。Pixel 9と同じく明るい部分から暗い部分まで階調豊かに表現できています。
Pixel 9で太陽が映り込む逆光の激しい写真を撮影。右側の木に着目すると、枝や葉を逆光に負けずに撮影できていることが分かります。
Pixel 9 Pro XLも同様の写り具合。
Pixel 9で入道雲を撮影。肉眼より空の青色が濃く写りました。
Pixel 9 Pro XLでも同じ雲を撮影。やはり似た描写です。
Pixel 9 Pro XLの5倍ズームで同じ雲を撮影するとこんな感じ。雲のモコモコした輪郭をクッキリ写せました。Pixel 9 Pro XLは広角カメラやウルトラワイドカメラでの描写こそPixel 9と同一ですが、望遠カメラを使えるという明確な強みがあります。
◆3:ご飯撮影の作例
ネパール食堂バルピパルのダルバートをPixel 9で撮影。この店は照明が暗めなのですが、明るく写せました。
Pixel 9 Pro XLでも明るく写せています。
明るさは十分なのですが、「ご飯の色が肉眼と異なる」という問題があります。例えば、Pixel 9で撮影した以下のポテトは肉眼ではもっと暖色よりに見えていました。
「ご飯の色が肉眼と異なる」という問題はPixel 9 Pro XLでも同一です。暗い店内でも明るく撮影できるため「何を食べたのか記録するための撮影」には便利なのですが、明るすぎて店内の雰囲気と異なる写真になってしまうのが残念なポイントです。
◆4:夜間撮影の作例
Pixel 9で暗い道に生えた木を撮影。暗い場所で撮影すると自動的に夜景モードに切り替わり、3秒間静止して撮影するだけで明るく撮影できました。
Pixel 9 Pro XLでも明るく撮影できました。
参考までに、肉眼ではこれくらい暗く見えていました。三脚を用意せずに手持ちでブレなく撮影できるのは驚異的です。
Pixel 9を使って、夜間の駅前バスターミナルを撮影。駅舎や街灯などの光源が多かったため、夜景モードではなく通常のモードで撮影できました。
Pixel 9 Pro XLでも同様に撮影できました。
明るく光る駅名表示をPixel 9の8倍ズームで撮影。「阪急 茨木市駅」と書かれていることは分かりますが、ぼやけた描写です。
Pixel 9 Pro XLの5倍ズームで撮影するとこんな感じ。文字をクッキリ撮影できています。
Pixel 9 Pro XLの30倍ズームでも撮影してみました。デジタルズームにもかかわらず、かなりクッキリ撮影できています。
最後に、肉眼では視認困難な暗い場所にある看板を撮影してみました。
Pixel 9の5倍デジタルズームで撮影した結果が以下。明るさは十分ですが、小さな文字はつぶれて読めません。
Pixel 9 Pro XLの光学5倍ズームだとこんな感じ。Pixel 9よりも読める文字が増えています。
Pixel 9(左)とPixel 9 Pro XL(右)の写真の同じ場所を等倍で切り出したものが以下。Pixel 9 Pro XLの方がキレイに写せていることが分かります。
◆5:まとめ
Pixel 9とPixel 9 Pro XLの撮影性能を比べた結果、「50メガピクセルの広角カメラ」と「48メガピクセルのウルトラワイドカメラ」の描写は同一であることが分かりました。一方で、Pixel 9 Pro XLとPixel 9 Proには「48メガピクセルの望遠カメラ」が搭載されており、遠く離れた被写体を撮影する際にはPixel 9との性能差が顕著に表れます。このため、望遠カメラが不要な人にはPixel 9が、望遠カメラが必要な人にはPixel 9 ProもしくはPixel 9 Pro XLがオススメです。
なお、「Pixel 9」「Pixel 9 Pro」「Pixel 9 Pro XL」の外観の違いは以下の記事で確認できます。
Google純正スマホ「Pixel 9」「Pixel 9 Pro」「Pixel 9 Pro XL」の外観を詳しく撮影してみたレビュー、開封した実物はこんな感じ - GIGAZINE