画家役のプレイヤーが提出した絵画に紛れ込んだ贋作(がんさく)を、館長役のプレイヤーが推理して選び出すカードゲーム「贋作画家ベルラッティ」が2024年4月26日(金)に発売されました。シンプルなルールながら、贋作を見分けるための白熱した推理が繰り広げられるとのことなので、実際にプレイしてみました。

贋作画家ベルラッティ

http://www.gp-inc.jp/cardgame_belratti.html

・目次

◆1:贋作画家ベルラッティのパッケージと内容物紹介

◆2:ゲームの準備

◆3:実際のゲームプレイ

◆4:まとめ

◆1:贋作画家ベルラッティのパッケージと内容物紹介

贋作画家ベルラッティのパッケージはこんな感じ。



対象年齢は8歳以上で、プレイ人数は3〜7人、プレイ時間の目安は25分です。



箱の中には、お助けタイル、絵筆タイル、説明書、キャラクターカードのほかに大量の絵画カードが入っていました。



絵画カードは全192枚。



キャラクターカードの内訳は、画家フクロウカードが3枚、キャッツ館長カードが4枚、ベルラッティカードが1枚。



絵筆の形をした絵筆タイルと、他のカードより少し小さいお助けタイルが5枚ずつあります。



◆2:ゲームの準備

さっそくゲームの準備を整えていきます。まずは5枚のお助けタイルを表向きに並べます。



ベルラッティカードを場の端にセット。



絵画カードをシャッフルして各プレイヤーに配ります。配られる枚数はプレイ人数によって異なり、3人の場合は1人当たり18枚、4〜5人の場合9枚、6〜7人の場合6枚です。今回は5人でプレイするので全員に9枚ずつ配りました。



絵筆タイルも場の任意の位置に置いておきます。



各プレイヤーにキャラクターカードを配布します。以下はプレイ人数と配られる枚数の対応表です。

 キャッツ館長画家フクロウ3人2枚1枚4人2枚2枚5人3枚2枚6人3枚3枚7人4枚3枚

5人プレイの場合のセッティングがこんな感じ。セッティングの際には付属のセットアップ図を参考に配置します。



◆3:実際のゲームプレイ

このゲームのルールはシンプルで、まずはテーマとなるカードを2枚場に出し、画家フクロウ役のプレイヤーはテーマに沿ったカードを選んで提示し、キャッツ館長役はどのカードがどのテーマに沿っているのかを当てるというものです。ただし、画家フクロウ役が選んだカードの中には贋作画家ベルラッティが数枚の贋作を紛れ込ませてしまうため、キャッツ館長役は贋作を選ばないよう慎重に当てなければなりません。ベルラッティの贋作を6枚引いてしまう前にどれだけ正解のカードを当てられるかを試すゲームとなっています。

ゲームの各ラウンドは4つのフェーズで構成されています。1つ目のフェーズでは、キャッツ館長役のプレイヤーは山札から絵画カードを2枚引き、場に並べてテーマカードとします。その後、キャッツ館長役のプレイヤー同士で話し合い、画家フクロウ役のプレイヤーに何枚の絵を描いてもらうかを相談します。依頼できるのは3〜7枚です。初回ということもあり、今回の依頼枚数は「3枚」でした。依頼枚数の決定後は、絵筆タイルをテーマカードのそばに置いて枚数を明示します。



続くフェーズ2では、画家フクロウ役のプレイヤーは依頼された枚数だけ、テーマカードに沿った絵画カードを裏向きで出します。今回は3枚なので、画家フクロウ役の2人が合わせて3枚出せばOK。片方が0枚になっても問題ありません。なお、「テーマに沿っているかどうか」は非常に抽象的で、自由に考えてよく、例えば「街灯は細長いから、同じく細長いマイクスタンドを出そう」「ハスは有機物だから同じ有機物を出そう」など、個人の発想力を駆使して好きにカードを出すことができます。ただし、出したカードを館長役に当ててもらわなければならないので、ある程度テーマに似ているカードでないとゲームが崩壊しかねません。

カードを出す際は他の画家フクロウ役のプレイヤーと相談することができます。この際は他のプレイヤーのカードを見ることはできず、口頭で話し合う必要があります。話し合いの内容も具体的な表現はNGで、どのような絵を出すのか、どちらのテーマに沿ったカードを出すのかについて言及することはできません。「テーマにピッタリ合ったカードを1枚持っていて、少し似ている程度なら2枚ある」など、主に「何枚出せるか」に焦点を当てた会話を行うことになります。



画家フクロウ役のプレイヤーから合計3枚の絵画カードが出揃ったら、最後にベルラッティの贋作を混ぜていきます。山札からカードを裏向きのまま4枚取り、画家フクロウ役のプレイヤーから出されたカードと合わせてシャッフルします。



フェーズ3では、シャッフルしたカードをすべて表向きにします。



キャッツ館長役のプレイヤーは、「形がそれっぽい」「色が同じ」などと相談しながら、どのカードが画家フクロウによって出されたものなのか、どちらのテーマに割り当てられているのかを判断していきます。なお、その際画家フクロウ役のプレイヤーは相談内容について反応してはいけません。



最後のフェーズ4では、各画家フクロウがどの絵画を出したかを発表します。テーマカードと一致していればチームで1点を獲得。



正解の絵画カードは納品カード置き場に置きます。



もしもベルラッティの贋作を選んでしまった場合、そのカードをベルラッティカードの上に置きます。



なお、画家フクロウの絵画を当てることができてもテーマを間違えていた場合は得点にならず捨て札になります。

以上が贋作画家ベルラッティにおける1ラウンドの流れです。ラウンド終了後はテーマカード2枚と選ばれなかった絵画カードを捨て札の山に重ねます。



画家フクロウ役のプレイヤーは元の手札と同じ枚数になるように、山札から手札を補充します。



最後に、自身のキャラクターカードを左隣のプレイヤーに渡して次のラウンドを開始します。



一連の流れをベルラッティの贋作が6枚になるまで繰り返します。贋作を6枚引いてしまった時点で得点が15点を超えていればプレイヤー側の勝利。14点以下の場合プレイヤー側の敗北となります。



プレイしていると、「たくさん依頼した方がたくさん得点を稼げるだろう」という館長役の無茶な要求が飛び出し、画家役は最大の7枚の絵画を出す必要に迫られることがありました。



そんな時は「お助けタイル」が役立ちます。各ゲームラウンドでキャッツ館長と画家フクロウは「テーマカードを入れ替える」「紛れ込む贋作を4枚から3枚に減らす」などの効果を持つお助けタイルを使用することが可能です。今回使用したお助けタイルは「絵画について質問する」というもの。フェーズ3でキャッツ館長は表向きに並べられた絵画カードを1枚選び、画家フクロウが出した絵画かどうかを尋ねられるという効果を持ちます。これによって該当のカードがプレイヤーから提出されたものか、ベルラッティの贋作であるかが判明するというわけです。



使用したお助けタイルは裏返してゲーム終了まで使用することができません。しかし、画家フクロウが提出した絵画カードとそのテーマを全て当てる「パーフェクトラウンド」を達成できたら、そのラウンドの依頼枚数と同じ数が書かれたお助けタイルを表向きに戻し、次のラウンドで再度使用することが可能になります。



最終的に、贋作が6枚になるまでに絵画カードを30枚集めることに成功し、全プレイヤーがゲームに勝利しました。



説明書に書かれた獲得ポイント別レベル表を見ると、30ポイント以上は「超一流の美術館」として認められるとのことでした。



◆4:まとめ

会話を繰り広げることが可能です。全員に館長役と画家役の両方が回ってくるチャンスがあるため、カードを選ぶ方と当てる方を満遍なく楽しむことができました。また、「全プレイヤーが勝つか、負けるか」といった協力型のゲームだという点も特徴で、個人の勝ち負けに重点を置いた競争型のゲームに疲れた人でも楽しめるゲームになっています。

なお、1枚でもベルラッティの贋作を選んでしまった場合ラウンドが失敗となる「上級者向けルール」も用意されていました。

今回プレイした贋作画家ベルラッティのAmazon.co.jpでの価格は記事作成時点で税込2300円です。

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