WBC世界フライ級王座決定戦に向け、会見に出席した寺地拳四朗【写真:高橋学】

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10月13、14日に世界戦7試合

 ボクシングの帝拳プロモーションは22日、都内で会見し、10月13、14日に東京・有明アリーナで異例の2日連続世界戦興行を開催すると発表した。日本初の1イベント7試合の世界戦が入り、元WBA&WBC世界ライトフライ級2団体統一王者・寺地拳四朗(BMB)は13日にWBC世界フライ級王座決定戦で2階級制覇に挑む。この日は各選手が会見に出席した。興行はAmazon プライム・ビデオで生配信される。

 ライトフライ級で最強を誇った寺地が、フライ級に乗り込む。1月の防衛戦で右拳を手術。かねて4団体統一を目指していたが、他団体王者との統一戦が実現せず。減量苦があり、1.9キロ重い50.8キロのフライ級に転向した。同級2位クリストファー・ロサレス(ニカラグア)と対戦する。

「新たな気持ちで迎えられる。減量苦も減るので、より強い拳四朗だと思う。最近は打って打たれての試合。なるべく打たれないように、もらっても良いもらい方をしたい。見ていてドキドキは減る試合はしたいけど、まあ熱い試合はするんで」

 ロサレスは、比嘉大吾が2018年4月に体重超過で王座剥奪された試合に勝利。寺地は「独特なリズムがある。自分のペースでいきたい」とイメージした。

 7月からスパーリングを再開し、「今は100%で打てている。スパーも充実して調子もいい」と拳は完治した。最近は激しい打撃戦が多く、防御面の強化を重視。「縦の動きが多かったので、横の動きをしている」。階級は上がるが、筋力アップはしない方針。通常体重も58、9キロのまま「減量苦をなくすようにしている」と明かした。

「めっちゃ大きいイベント。一番インパクトのある試合をしたい」

 上の階級の選手とスパーを重ね、「フライ級にもフィットしている感じはある」と手応え。2日間に渡る興行では、自身と同じ13日にWBA王者・ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)の2度目の防衛戦、14日にWBO王者アンソニー・オラスクアガ(米国)の初防衛戦が組まれた。フライ級でも4団体統一が目標。2人はターゲットとなる。

「達成できなかった4団体統一戦をフライ級でやりたい。めっちゃ大きいイベントに出られるのは嬉しいし、モチベーションが上がる。その中で一番インパクトのある試合をしたい。注目したいのは同じ階級のユーリ選手、トニー(オラスクアガ)選手かな。やるならどっちでもいい。(4団体統一へ)ポン、ポン、ポンといければ」

 興行名はこれまでの「Prime Video presents Live Boxing」から「Prime Video Boxing」に改称され、第10弾として行われる。日本はもちろん世界でも画期的な興行となる。

【10月13日の対戦カード】

▽WBA世界バンタム級タイトルマッチ12回戦
王者・井上拓真(大橋)
VS
同級3位・堤聖也(角海老宝石)

▽WBC世界フライ級王座決定戦12回戦
同級1位・寺地拳四朗(BMB)
VS
同級2位クリストファー・ロサレス(ニカラグア)

▽WBA世界フライ級タイトルマッチ12回戦
王者・ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)
VS
同級15位タナンチャイ・チャルンパック(タイ)

▽WBO世界ライトフライ級王座決定戦12回戦
同級1位・岩田翔吉(帝拳)
VS
同級2位ハイロ・ノリエガ(スペイン)

【10月14日の対戦カード】

▽WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦
王者・中谷潤人(M.T)
VS
同級1位ペッチ・ソー・チットパッタナ(タイ)

▽WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦
王者・田中恒成(畑中)
VS
同級5位プメレレ・カフ(南アフリカ)

▽WBO世界フライ級タイトルマッチ12回戦
王者アンソニー・オラスクアガ(米国)
VS
同級1位ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)

▽WBO・APバンタム級王座決定戦10回戦
同級1位・那須川天心(帝拳)
VS
同級2位ジェルウィン・アシロ(フィリピン)

(THE ANSWER編集部)