AKB48 18期研究生工藤華純「今はお仕事を選べる立場じゃないし、何でも来いって感じです！」【連載 なんで令和にAKB48？】
2005年（平成17年）12月8日に秋葉原で産声を上げたAKB48。前田敦子、高橋みなみ、小嶋陽菜、篠田麻里子、大島優子、指原莉乃ら数々のスターを生み出し、誰もが知る国民的アイドルグループとなった。
あれから十数年、元号は令和に変わり、また新たなスター候補生が続々と加入している。当時とは異なる状況で、彼女たちは何を思いAKB48になろうとしたのか？ どこを目指すのか？ フレッシュメンバーの魅力を深掘りインタビューでお届けです！
第10回は18期研究生で大分県出身の工藤華純（くどう・かすみ）。先日、放送された『くりぃむナンタラ』（テレビ朝日系）で、くりぃむしちゅーとのやりとりが話題となったメンバーだ。前編では学生時代の話を聞きましたが、後編はAKB48に入ってから、苦労したレッスンの話や、今の目標などを語ってもらいました。
■公演初日メンバーに選ばれなくて辞めようかなって思うこともありました――オーディションに合格して18期生と初めて会ってどうでした？
工藤 最初のレッスンから、みんなダンスとか歌がすごい上手くて、そこで最初の挫折というか。ダンス経験者が多くて、元々のスキルやポテンシャルが高くて、私は歌もダンスも未経験だったので、追いつくように必死でした。もっともっと努力しないとダメだなって。
――お披露目は覚えてますか？
工藤 ずっと映像とかで見ていた場所に立てたんだって感動がありました。今でも思うんですけど、テレビで見ていたステージやメンバーを生で見ることができて本当に幸せだなって、入ってよかったなと。
――誰とかを見てそう思いました？
工藤 やっぱり柏木（由紀）さん、あと番組でたかみな（高橋みなみ）さんにお会いしたりとか。AKB48に憧れたきっかけとなったメンバーの方を見るとすごいなって思います。本当に会えるんだって、ファン目線みたいになっちゃって。「プロ意識持とうね」って。マネージャーさんから言われちゃいました。
――やっぱりレッスンは大変でしたか。
工藤 18期研究生のお披露目曲が「根も葉もRumor」だったんですよ。
――パフォーマンスの難易度が高くて現役メンバーでも苦労する曲ですよね。
工藤 「マジか！」と思って。絶対できないって思ってました。最初のレッスン動画とかあるんですけど、もう見せられないぐらいヒドくて、でも練習するしかなくて。ホテルの部屋でやってたし、家に帰ってからもやってたし、寝ずに練習して。でもダンスを経験してるメンバーはどんどん先に進んでいくし、ついて行くのに必死でしたね。
――今年の2月に17期生と18期生による『そこに未来はある』公演がスタートしたじゃないですか。そこで工藤さんは初日メンバーの16人に選ばれませんでした。
工藤 あれは公演のレッスンが始まる前に、「初日のメンバーから外れました」って言われてたんです。劇場公演が大好きで、劇場を大事にしていて、出れるものなら何回でも出たいって思ってたし、劇場公演でファンになりましたって人も多かったので、なんで初日に外れたんだろうって......。すごい悔しくて、本当にあの時期は落ち込んで、辞めようかなって思うこともあったり。
ファンの方が応援してくれてるのに、何も返せない自分が嫌で。いい報告があったら、ファンの方も「応援してよかった」とか、「もっと応援頑張ろう」って思えるじゃないですか。そういうことが私にはなくて。ファンの方に申し訳ないなって。
――そんな状態からどう持ち直していったんですか？
工藤 ファンの方が「初日待ってるよ」とか、「華純ちゃんの初日は絶対行くからね」って、温かい言葉をかけてくださって、待ってる方がいるんだっていうのわかりました。私、ファンの方がモチベなんです。きれいごとに聞こえるかもしれないですけど、ファンの方がいるから頑張れるんです。
――そういうときのファンの言葉ってうれしいですよね。レッスンはどうだったの？
工藤 1日も休むことなく全部参加しました。振り入れから、通常のレッスンもそうですし、通しリハやゲネプロは全部見てました。なんなら本番も配信で見てました。
――すごいですね。
工藤 逆にそれをバネにして、私の初日はみんなの初日より絶対いいものにするぞって気持ちがありました。
――今では先輩の公演にアンダーメンバーとして参加したり、成長しましたよね。
工藤 今でもまだダンスのフリを覚えるの遅いので、事前に予習していったり、何回も練習したりとか。でも少し自信を持ってパフォーマンスできるようになりました。
■今のAKB48って昔を超えられる要素がたくさんあると思います――今活動をしていて楽しいなって思うことは？
工藤 正直、自分に満足いってないし、うまくいかないなって思うことも多いんですけど、AKB48ですごい青春ができてるなって思います。学生時代にあんまり青春ができなかったので、本当にAKB48が楽しいです。最高です。
――撮影中もずっとAKB48の曲をかけてましたもんね。
工藤 この曲をフェスでやりたいなとか、この公演をやりたいとか、AKB48にかける思いは人一倍あるんじゃないかなって思います。
――そういえば、AKB48に加入した話をクラスメイトにせず転校したんですよね。あれはどうなったんですか？
工藤 お披露目がニュースになったことで、「AKBなの!?」とか「おめでとう！」って連絡がいっぱい来ました。みんな応援してくれていて、インスタやXをフォローしてくれたり、オンラインお話し会に来てくれたり、東京まで握手会に来てくれたコもいたり。何も言わずに来るから、「えっ？」みたいなまま、すぐ時間になっちゃって申し訳ないなって（笑）。
――友達なら普通にしゃべれるのにね。
工藤 それなのにわざわざ来てくれて嬉しかったですね。
――最近では18期生も選抜メンバーに選ばれたりしています。
工藤 私も選抜に入りたいですね。選ばれなくていいって思ったら終わりじゃないですか。みんなそこを目指して頑張ってると思いますし、選抜に入るためにはなんでもするし、何事にも丁寧に真摯に取り組もうと思っています。
――何をもっと伸ばしたらいいと思いますか？
工藤 でもやっぱり歌とか......。私、本当に歌が苦手で。あとはなんだろう。でも色んな部分で努力しないといけないっていうのはわかってるので。努力って簡単な言葉ですけど、努力するしかないなって。
――昔からAKB48が好きだったじゃないですか。昔と今を比べてどうですか？
工藤 昔のAKB48は知ってるけど、今のAKB48は知らないって方が多くて、曲もやっぱり昔の曲が使われてることも多くて。でも今のAKB48って、昔のAKB48を超えられる要素がいっぱいあると思いますし、今のAKB48の魅力ももっと色んな人に伝えていきたいです。
――工藤さんは今のAKB48にどういったことで貢献できると思う？
工藤 私は話すのが好きで、面白いことが好きで、そっちの面で伸ばすことができたらいいなって。人を笑わせることが好きなんですよ。笑ってたら楽しいじゃないですか。そういったお仕事がしたいです。でも今は選べる立場じゃないし、もうなんでも来いって感じです。
――ガッツがあっていいですね。
工藤 何が来るかわからないじゃないですか。でもチャンスをいつでも掴めるように準備しておきたいです。
――あなたにとってAKB48とは何ですか？
工藤 人生をかけて熱中できるものですかね。青春です。まだまだAKB48にいたいなって思います。
工藤華純【前編はこちら→】AKB48 18期研究生工藤華純「オーディションに合格して嬉しかったんですけど、お母さんには『行かないで』って泣かれちゃいました」
【連載「なんで令和にAKB48？」は木曜日更新。次回は9月5日布袋百椛が登場予定！】
●AKB48
2005年（平成17年）12月8日、秋葉原のAKB48劇場で1期生お披露目。
2022年（令和4年）5月4日に17期生、2023年4月9日に18期生、2024年3月17日に19期生がデビュー。
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●工藤華純（くどう・かすみ）
2005年6月15日生まれ 大分県出身
身長159cm 血液型＝Ｏ型
Nickname＝かすみん
公式X【@kasumin_akb48】
公式Instagram【@kasumin_akb48】
取材・文／関根弘康 撮影／篠田直人
