恋人のルックスが好きすぎて「ひょっとして自分は不釣り合いかも」と思いがちな人には朗報なことに、人は自分や異性の外見的な魅力をかなり正確に評価しており、男女ともに自分とお似合いの相手を結婚や交際の相手に選ぶ傾向があることがわかりました。

Dyadic secondary meta-analysis: Attractiveness in mixed-sex couples - ScienceDirect

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0191886924001909

We date, marry people who are attractive as we are, new analysis finds - News - University of Florida

https://news.ufl.edu/2024/06/attractiveness-ratings/



今回の研究で、アメリカ・フロリダ大学心理学部のグレゴリー・D・ ウェブスター氏らの研究チームは、カップル同士の魅力の相関関係を分析した1988年の研究論文を再分析しました。

この研究は、合計約1300組のカップルが参加した27の異なる研究データをまとめた画期的なメタアナリシスでしたが、それからの数十年で心理学者らは男女の恋愛関係に関する知識をさらに多く蓄積し、データを分析する新しい手法を開発しています。これらのツールを用いれば、当時は明らかにならなかった新しい洞察を得ることが可能になるかもしれません。

ウェブスター氏は「まず顔写真だけで相手を決めるオンラインデートの発達など、男女の出会いや魅力の評価の方法は時代とともに変わってきたかもしれませんが、その一方で人が魅力的だと考えるものの基本は、文化や時代を問わず一貫しています」と話しました。



過去の文献に用いられていた研究データは、主にカップル同士に自分の身体的魅力を評価してもらってから、第三者にふたりの外見的な美しさを客観的に評価してもらうというものでした。

ウェブスター氏らの研究チームがそれらのデータを改めて分析した結果、男女ともに自分の魅力を正確に自己評価していた上に、カップル同士は自分の美観に関する見方も似る傾向があることがわかりました。例えば、自分はルックスがいいと評価している男性は、同じような自己評価をする女性と付き合う傾向があったとのこと。

また、メタアナリシスには若いカップルを対象とした研究データもあれば、長年連れ添った熟年夫婦を対象とした研究のデータもあったので、研究チームはカップルの自己評価が恋愛のさまざまな段階でどのように変化するのかを考察することができました。

これにより、交際期間が長くなると男性の方がより自分の魅力を正確に判断するようになる傾向があることが判明しました。これは、おそらく年を取るとともに若い頃の過信が薄れ、地に足がついた自己評価ができるようになったからだと考えられています。



ウェブスター氏は「男性はより現実的になるのかもしれません。時間の経過とともに魅力が増すような人はそうそういませんからね」と話しました。