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ドローンで卵からやっつける!

夏になるとアイツとの戦いが始まります...そう、蚊。ちっちゃくて叩けばすぐに潰れちゃうような虫なのに、血は吸うわ、吸った後の肌はかゆいわ、なんなら人を殺すようなウイルスを運んだりもする、人類の大敵です。

そんな蚊対策として現在、一部の自治体ではドローンを導入しているそうです。

かゆいだけではなく、危険な病原体も運ぶ蚊

フロリダ州ブロワード郡は「届きにくい場所での蚊向け薬剤散布」をおこなうために自動装置を使い始めたと南フロリダ・サン・センチネル紙が報道しています。

自治体は定期的に蚊の繁殖地に薬剤を散布して、危険な病原体を運ぶ可能性のある成体になる前の幼虫を退治しているそうです。これまでは、黄熱とデング熱を伝染する蚊が卵を産むフロリダの湿地帯に人員が派遣されていましたが、今はドローンを出動させて、人的被害なしで薬剤散布ができるようになったと以下のようにセンチネル紙は報じています。

これまでは人間が散布しに行っていた

これまで派遣されたクルーは、車両では行けない地域を足で泥の中を進み、茂みをナタで切りながら数日かけてカバーしなければなりませんでした。

ブロワード郡公共事業部維持管理部門のディレクターのAnh Ton氏はクルーのことを「あそこに行かなければならない可哀想な人たち」と嘆いていましたが、現在では、可哀想な役目は全部ドローンが担ってくれて、蚊が卵を産む場所に向かってくれます。

実は、ドローンを使って蚊と戦う作戦は初めてのことではありません。2013年にフロリダ州では蚊が大量に発生する可能性のある水たまりを見つけるためにドローンを使用していたことがあります。

またカリフォルニア州オレンジカウンティやサンタクララカウンティなど、最近ドローンを使った同様の戦術を始めています。ドローンを使う前は、自治体は飛行機やヘリコプターなど大型の航空機を使って殺虫剤を撒いていたそうです。