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実はうれしい人も多いのでは?

Xは、今週から「いいね」の非公開機能を導入する予定だとThe Vergeが伝えています。すでにプレミアムユーザーには、「いいね」の非公開機能が提供されていますが、今回の変更で、すべてのユーザーがデフォルトで「いいね」を非公開にできるようになるとのこと。

私はこの機能を、投稿に対しての「いいね!」という意思表示で使うというよりは、メモとして取っておきたくて活用しているので、これはイーロン・マスクの改革としては珍しくありがたいものです。

いいね、さえも攻撃理由になってしまう

イーロンは火曜日に「人々が攻撃されずに投稿に『いいね』できるようにすることが重要だ」とThe Vergeの報道に対して投稿しています。

Xのエンジニアリング部門のディレクターHaofei Wang氏は先月、「いいね」を非公開にすることで、ユーザーがさまざまなコンテンツに「いいね」をつけやすくなると述べていました。この新機能により、自分の投稿への「いいね」数と「いいね」をした人は見ることができますが、他の人の投稿に「いいね」した人や、その人の「いいね」タブは見られなくなります。

「いいね」がコンテンツを決めていく

長年にわたり、公開「いいね」タブは、X(そしてTwitter時代も)におけるアカウンタビリティーのひとつとして機能していました。しかし、イーロンの新体制のXには「いいね」は公開する必要がないと考えています。「いいね」は、Xのアルゴリズムに情報を供給し、ユーザーに適切なコンテンツを提案してプラットフォーム上で過ごす時間を増やす役割をしています。この変更により、非公開で「いいね」ができることによって、Xユーザーはより「いいね」を気軽に使うことができ、結果、より多くのコンテンツがアルゴリズムに追加されていくかもしれません。

日本時間の6月12日午後10時時点ではまだ「いいね」がデフォルトで表示されています。

ちなみにイーロンの「いいね」タブを見ると、AppleとOpenAIの提携に関するいくつかのミームに「いいね」をしまくってるのがわかります。特にプライバシーの問題に関するものが多く、イーロン本人もこれについては熱心に主張を繰り広げています。

イーロンは以前から「いいね」や投稿をタイムラインで広く非表示にするなどXを単純化するビジョンを示唆していました。

テキサス州選出の上院議員テッド・クルーズが過去にポルノ動画に「いいね」をしていたことが明らかにもなっていました(これ、日本の俳優さんや企業でもありましたよね)。しかし、テッド・クルーズはスタッフのしわざだったとして「いいね」を取り消しています。俳優のサミュエル・L・ジャクソンも、一度ポルノに「いいね」をつけてファンに指摘され、取り消すということもありました。

ポルノにしても、ニュース記事にしても、もう一度見たい、と思っていいねをつけておくことが自分のためだけにできるようになるのは、ありがたいのかも。