「サキ劇場」開幕(早貴被告)

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「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家・野崎幸助さん(享年77)に対する殺人罪などに問われた元妻・須藤早貴被告(28)の法廷発言が注目を集めている。“絶対に自分の非を認めない”トンデモ主張の数々に傍聴した記者らは呆れる一方、ニュースを見たパパ活女子たちからは「賞賛」と「共感」の声が上がっているという。

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 早貴被告は21年5月、「致死量の覚醒剤」を野崎さんに摂取させたとして、和歌山地検が殺人罪などで起訴。しかし現在、公判が開かれているのは同事件でなく、早貴被告が詐欺罪に問われた別の事案である。在阪の大手メディア記者が解説する。

「サキ劇場」開幕(早貴被告)

「野崎さんと結婚する前の2015年から16年にかけ、早貴被告が当時勤めていた店で知り合った60歳代男性から“留学費用”などとして現金約2980万円を騙し取ったというものです。早貴被告は被害者からカネを引き出すために『(話を)盛ってウソをついた』との一点は認めているものの、被害男性は『ウソを分かっていて(私の)体をもてあそぶためにお金を払った』と犯意を否定。振り込め詐欺事件の被害者のように『善良なおじいちゃんを騙したのとは違う』と主張しています」

 5月27日に開かれた第3回公判では、早貴被告のオドロキの発言が次々に飛び出したという。

「早貴被告は当時、美容専門学校に通いながら夜の飲食店に勤務していましたが、被害男性に『出場したコンテストでモデルの髪を傷めた』ため“慰謝料”が必要だとして1175万円、さらに『コンテストで美容関係の社長に認められ、そのツテで海外留学ができる』と言って“留学準備金”名目で約1500万円を詐取したとされます。ただし早貴被告は騙す意図はなかったとし、『金額はツッコミどころ満載で“分かるでしょ?”って感じ。(相手は)お金持ち。1000万円くらい大したことないだろう』と考えたなどと、悪びれるところは一切ありませんでした」(同)

 それどころか、逆に被害者を“告発”する暴走ぶりも見せたという。

「性欲がからむとバカになる」

 法廷での早貴被告は「黒のワンピースに、腰あたりまで伸びた黒髪のストレートヘアー」で登場。野崎さんが急死した18年当時と変わらない姿だったという。在阪記者が続ける。

「早貴被告は『お金を受け取るたび(被害者から)体を触られたり、キスをされたり』したと話し、『(私が当時)未成年と知りながら体を求めてきた。私が詐欺師なら、被害者は性犯罪者』などと耳を疑う主張を繰り出しました」(同)

 被害男性と知り合ってからほどなくして早貴被告は飲食店を辞めるが、以降は男性から「月20万円のお手当」と週に1回程度、「カラオケで会うたびに10万円のお小遣い」をもらって生活していたという。

「さらに被害者からタワーマンションを契約してもらい、“孫”として入居。2人の関係を早貴被告は『体目当てで金を払うのは愛人関係ではよくあること』と表現し、検察側から“被害者を騙せると思ったのか?”と問われると、『男の人は性欲がからむとバカになるので、払ってくれるだろう』と考えたと平然と答えました」(同)

 そんな“サキ劇場”の様子を各メディアも詳報。すると「普段はニュースに関心のない女の子たちが食い入るように報道をチェックし始めた」という。

「頂き界の神」降臨

 都内でアテンダー業を営む男性がこう話す。

「パパ活女子の間でいま、早貴被告の法廷発言が話題になっています。『ホント、その通り』や『ド正論』といった彼女を支持する声が圧倒的で、“頂き女子りりちゃん(渡辺真衣被告)”の裁判より注目を集めている。一般の感覚からすればトンデモ発言のオンパレードですが、法廷で堂々と反論する早貴被告の姿にエールを送るパパ活女子は多い」

 男性からカネを引き出す際、早貴被告は完全なウソでなく、「実際にあったことに少し盛っただけ」と話したが、「そんなの日常会話でも皆がやってることなのに、それが罪に当たるの?」なとど話が大いに盛り上がっているという。

「他にも、早貴被告の“性欲がからむと男はバカになる”や“金持ちにとって1000万円は大した額じゃない”などの発言にも皆が大きく頷いている。彼女たちも日々、男性の下心を利用してパパ活に励んでいますが、やっぱり一人の男性から数千万円単位で援助してもらった経験を持つ子はほとんどいない。パパ活行為は非難の対象になりがちですが、早貴被告の『(私の話を)全面的に信じて支払ったら詐欺ですけど、男性には体を触るのと口止めの目的があった』などと、世間の常識や司法に対し“真っ向勝負”を挑む姿に共感を覚える子もいるようです。もちろん、私自身は“ソレはさすがに違うんじゃない”と思っていますが、彼女たちのなかには『サキちゃんは“頂き界の神”。スーパーエリート』と持て囃す声があるのは事実です」(同)

 早貴被告が問われているのは詐欺だけでなく、殺人罪も含まれることを彼女たちは忘れているのか。その野崎さんに対する殺害容疑については、法廷で“雄弁”だった早貴被告が一転「黙秘」を続けているため、裁判の見通しすら立っていないという。

デイリー新潮編集部