電子書籍サービスの楽天Koboが、初めてカラー電子インクスクリーンを搭載した電子書籍リーダー「Kobo Libra Colour」「Kobo Clara Colour」を2024年5月1日(水)にリリースしました。カラー表示に対応しながら液晶画面ではなく電子ペーパーをディスプレイに採用しているので、バックライトがなくても画面が見やすく消費電力も小さくなっているとのこと。楽天からKobo Libra ColourとKobo Clara Colourの実物を借りることができたので、実際にカラーページを表示したり、スタイラスペンの「Kobo スタイラス2」でペン入力をしてみたり、いろいろ使ってみました。

Kobo Libra Colour:楽天Kobo電子書籍ストア

https://books.rakuten.co.jp/event/e-book/ereaders/kobolibracolour/

Kobo Clara Colour :楽天Kobo電子書籍ストア

https://books.rakuten.co.jp/event/e-book/ereaders/koboclaracolour/

Kobo Libra ColourとKobo Clara Colourの外観やサイズなどについては以下の記事を見るとよくわかります。

初めてカラー電子ペーパーを採用した楽天Koboの電子書籍リーダー「Kobo Libra Colour」「Kobo Clara Colour」外観レビュー - GIGAZINE



◆Kobo Libra Colourを触ってみる

Kobo Libra Colourはこんな感じ。重さは200gですが、右側がややグリップのような反りがあり、裏面に細かい凹凸があるので、片手でも持ちやすく感じました。内部ストレージは32GBで、テキストベースの本(1冊約1MB換算)だと約2万7000冊、コミックス(1冊約50MB換算)だと約540冊収蔵できる程度の使用可能容量があります。



ディスプレイは7.0インチのE Ink Kaleido 3タッチスクリーンです。カラー電子ペーパーは液晶や有機ELの画面に比べるとかなり彩度が落ちますが、周囲の照度に関係なく、どこに何の色が使われているかがちゃんと判別できます。



Kobo Libra Colourで電子書籍のページをめくってみるところが以下。電子ペーパーなので、コミックスや雑誌など画像が主体の書籍になると、スマートフォンやタブレットで電子書籍を読むよりもページを送る速度はどうしても遅くなりますが、以下のムービーを見るとわかるように、普通に本を読む上ではストレスを感じない程度のスピードでページが書き換わります。もちろん小説などテキストのみの表示であればもっとサクサクとページをめくることができます。また、Kobo Libra Colourにはページ送り用の物理ボタンがついているので、わざわざ画面をタップしたりスワイプしなくてもページをめくれます。

Kobo Libra Colourでカラーのコミックスや小説でページをめくった反応や速さはこんな感じ - YouTube

また、Kobo Libra Colourは画面回転に対応しており、以下のように横に持つと自動的に横画面に合わせて本が表示されます。一般的なコミックスや雑誌の場合、縦持ちだと1画面に1ページ、横持ちだと1画面に2ページが表示されます。



文章を横向きで表示するとこんな感じ。



横持ちであれば、2ページを使った見開きも一度に表示されます。



画面の明るさは0%から100%まで調整することができます。以下は明るさの異なる画像を重ねてスライダーを動かして見比べられるようにしたもので、スライダーの左側が明るさ0%、右側が明るさ100%です。なお、バッテリーはライトおよびWi-Fiをオフにした状態で、1ページにつき約1分、1日30ページ読書した場合だとおよそ数週間持つとのこと。



また、画面の色合いをナチュラルライトに合わせて変えることができます。以下のバーを左右にスライドすることで、昼向けの色合いと夜向けの色合いを見比べることが可能。



さらに、テキストにはハイライトをつけることができますが、カラーになったことでハイライトの色を4色から選ぶことが可能になりました。



例えば、選択した部分に緑色のハイライトをつけるとこんな感じ。



そして、Kobo Libra Colourはスタイラス入力に対応。別売りのKobo スタイラス2を使うことで、手書きの入力も可能になります。



以下のムービーは、実際にKobo スタイラス2を使ってKobo Libra Colourのノートパッドに書き込んでいるところ。Kobo スタイラス2は筆圧感知機能を搭載しているので、筆圧に応じて線の強弱をつけることができます。スクリーンは電子ペーパーなのでスタイラスへの反応はわずかにラグがあり、緻密なお絵描きはやや難しくあるものの、手書き文字でメモをしたり簡単な落描き程度であれば問題なくできます。

Kobo Libra ColourのノートパッドにKobo スタイラス2でいろいろ書いてみた - YouTube

Kobo スタイラス2はマグネットでKobo Libra Colourに固定できます。ただし、Kobo Libra Colourにビシッとまっすぐくっつくのではなく、内部のマグネットのせいで以下の画像のように斜めに固定されるので、収まりが悪いと感じました。Kobo スタイラス2とセットで持ち運ぶ場合は、別途収納方法を用意するのがよさげです。



また、気になったもう1つの点が、電源ボタンが向かって右側にあること。Kobo Libra Colourを手に取る時は基本的に物理ボタンのあるグリップ側(画像向かって左)を右手で持つのですが、電源ボタンは逆側にあるので、スリープモードから起動したり電源のオン・オフを切り替えたりする時、ほんのわずかにわずらわしく感じました。



◆Kobo Clara Colourを触ってみる

Kobo CLara Colourは6.0インチのE Ink Kaleido 3タッチスクリーンを搭載しており、重さは約174g。Kobo Libra Colourよりも一回り小さいディスプレイサイズで、物理ボタンも搭載しておらず、Kobo Clara Colourよりコンパクトかつ軽量なモデルとなっています。ストレージ容量は約16GBで、テキストベースの本(1冊約1MB換算)だと約1万2400冊、コミックス(1冊約50MB換算)だと約248冊収蔵できる程度の使用可能容量があります。



Kobo Clara Colourは、Kobo Libra Colourと違って電源ボタンは背面の向かって左側にあり、右手で本体を持つ時にアクセスしやすくなっています。ただし、物理ボタンが搭載されなくなってグリップはなくなったので、Kobo Libra Colourの方が保持しやすいと感じました。



Kobo Libra ColourとKobo Clara Colourを並べてディスプレイサイズの大きさを比べてみたところ。



Kobo Clara Colourでページをめくってみたところが以下のムービー。

楽天Koboのカラー表示対応電子書籍リーダー「Kobo Clara Colour」でページをめくるところ - YouTube

Kobo Clara ColourはKobo Libra Colourと同じく、画面の明るさを0%から100%まで調整することが可能以下のバーを左右にスライドすることで0%と100%の画面明度を比較することができます。なお、バッテリーはライトおよびWi-Fiをオフにした状態で、1ページにつき約1分、1日30ページ読書した場合だとおよそ数週間持つとのこと。



また、画面の色合いをナチュラルライトに合わせて変えることができます。以下のバーを左右にスライドすることで、昼向けの色合いと夜向けの色合いを見比べることが可能。



Kobo Clara ColourはKobo Libra Colourと比べると、主に「ディスプレイが一回り小さくなっている」「ページ送り用の物理ボタンが搭載されていない」「スタイラス入力に対応していない」という3つの変更点があります。しかし、それ以外の機能はほぼ同じ。また、電子書籍リーダーは手に持って使うものなので、Kobo Libra Colourよりも軽量という点は重要です。加えて、Kobo Clara Colourの価格はKobo Libra Colourより税込で1万円安いので、7インチの画面やページ送りの物理ボタン、スタイラス入力を必要としないのであれば、Kobo Clara Colourでも十分といえます。



Kobo Libra Colourは税込3万4800円、Kobo Clara Colourは税込2万4800円、さらにKobo Clara Colourと同型でカラー表示非対応のKobo Clara BWは税込2万980円、Kobo スタイラス2は税込9180円で、以下から購入可能です。

Kobo Libra Colour:楽天Kobo電子書籍ストア



Kobo Clara Colour:楽天Kobo電子書籍ストア



Kobo Clara BW:楽天Kobo電子書籍ストア