子どもとおしゃべりできる玩具はこれまでも存在しましたが、「録音されたセリフを再生する」のではなく、チャットAIとの対話できるぬいぐるみとして、対話玩具「Grok」シリーズが登場します。

Curio AI Toys - Where Toys Come to Life

https://heycurio.com/

AI toy Grok talks to your child. The voice belongs to Grimes. - The Washington Post

https://www.washingtonpost.com/technology/2023/12/14/grok-grimes-curio-toy/

「Grok」シリーズはスタートアップのCurioがカナダのアーティストでイーロン・マスク氏のパートナーとして3人の子どもを産んだことでも知られるグライムス氏と組み、OpenAIと提携して制作したもの。

このロケット型のぬいぐるみが「Grok」。声はグライムス氏が担当。デザインはアーティストのPuffy Puff Puff氏が手がけています。

Grok AI Toy - Curio

https://heycurio.com/product/grok



エイリアン型ぬいぐるみ「Grem」。声は未発表で、グライムス氏がデザインを担当しました。

Grem AI Toy - Curio

https://heycurio.com/product/grem



ロボット型ぬいぐるみ「Gabbo」も声は未発表。デザインはPuffy Puff Puff氏によるもの。

Gabbo AI Toy - Curio

https://heycurio.com/product/gabbo



「Grok」はイーロン・マスク氏が保有するAIチャットボットの名称でもありますが、Curioによるとまったく関係なく、「Grocket」という単語を短縮したものとしてグライムス氏が名付けたものだそうです。

グライムス氏は2023年4月、X(旧Twitter)で「テディベアも含めて、ありとあらゆるものが知性を持って動いたら夜も安心して過ごせるのに」という投稿に対して「もし安全にできるならいいですね。子育ては大変なので子どもたちがなにかテディベア的なものと遊んでくれていたらいいのですが」と返答。これがCurioと一緒に仕事をするきっかけになったとのこと。



Curioのミーシャ・サリーCEO、グライムス氏、サム・イートン社長兼最高玩具制作者。グライムス氏らはこの玩具が、スマホなどの「スクリーン依存」を減らすきっかけになればと語っています。



AIが動作するためにはネット接続が必要ですが、イートン氏らは将来的にはすべてのハードウェアとソフトウェアを玩具に内蔵する形にしたいと考えているとのこと。

なお、玩具にはアプリが付属し、子どもと玩具との対話内容を保護者が確認可能。記録は児童オンラインプライバシー保護法に準拠して行われ、90日後に消去されます。また、そもそも玩具内へは音声データを一切保存しない仕様だとのことです。

「Grok」「Grem」「Gabbo」はそれぞれ90ドル(約1万2800円)で、予約を受付中。ただ、クリスマスプレゼントとしては間に合わず、初出荷は2024年初頭になる見込みです。