ユーザーの手でApple製品を修理できるようにするプログラム「セルフサービス修理」の適用範囲が、iPhone 15シリーズおよびM2搭載iMacに拡張されました。これにより、ユーザーはAppleの純正部品を手に入れて自分自身で端末を修理できるようになります。これに加え、修理が必要になる部品を特定するのに役立つ診断ツール「Apple Diagnostics for Self Service Repair」もリリースされました。

Apple expands Self Service Repair and introduces new Diagnostics process - Apple

https://www.apple.com/newsroom/2023/12/apple-expands-self-service-repair-and-introduces-new-diagnostics-process/



iPhone - Apple Diagnostics for Self Service Repair - Apple Support

https://support.apple.com/en-us/101965

Apple makes remote diagnostic tool available as it expands self-service repair program - The Verge

https://www.theverge.com/2023/12/13/23999669/apple-self-service-repair-diagnostics-m2-macbook-iphone-15

2023年12月13日にAppleはセルフサービス修理を拡張し、2023年発売のiPhone 15シリーズと、2022年〜2023年発売のM2搭載Mac群で同プログラムを利用できるようにしました。

このプログラムは電子機器に慣れた人向けとして展開されているもの。ユーザーがプログラムに参加すると、修理マニュアルや純正部品、修理ツールなどにアクセスできるようになります。

セルフサービス修理拡張と同時にプログラムを利用可能な地域が新たに24カ国追加されましたが、この中に日本は含まれていません。

同じ日に、AppleはiPhoneと連携して診断を実施し修理に必要なパーツを提案するツール「Apple Diagnostics for Self Service Repair」を公開しました。これは、ディスプレイのドット抜け、マルチタッチの応答性、カメラの画質、Face IDセンサー、オーディオ出力、ハードウェアコンポーネントなどを検証できるツールで、iPhone 12以降の端末で不具合をテストできますが、記事作成時点ではアメリカでしか利用できません。

テストの流れとしては、まずテストするiPhoneを「診断モード」と呼ばれるモードに移行し、その後に別の端末からApple Diagnostics for Self Service Repairのサイトにアクセスして診断を行うというもの。サイトは記事作成時点で「この機能は現在お住まいの地域ではご利用いただけません」と表示されて利用できませんが、診断モードは利用可能だったので実際に試してみました。

iPhoneを診断モードにする方法

https://support.apple.com/en-us/101944

まず、iPhoneの電源を切ります。



次に音量ボタンをふたつ同時に押し続けます。



ボタンを押したまま電源に接続します。



Appleロゴが表示されたら、ボタンを放します。



「診断により、Appleはこのデバイスの潜在的なハードウェアおよびソフトウェアの問題を特定できるようになります」というメッセージが表示された場合、iPhoneは診断モードになっています。



この後、Apple Diagnostics for Self Service Repairのサイトからデバイスのシリアル番号を登録し、画面内の「Start Session」をタップすると診断が開始されるとのこと。



iPhoneから「Start Session」をタップするとWi-Fiへの接続を求められました。



パスワード入力後、「Join」をタップ。



上述の通り日本は対象地域ではないので、「How can we help you?」という画面が出てこれ以上進めませんでした。



セルフサービス修理の拡張とApple Diagnostics for Self Service Repairのリリースに合わせ、Appleは「このプログラムは、消費者に修理の選択肢を広げるというAppleの広範な取り組みの一環です」とのコメントを発表しました。