オーストリアの「寝台列車」がカプセルホテルを導入!? その出来は…
ヨーロッパでは近年、温室効果ガスを多く排出する飛行機より、環境への影響がより小さい、列車を使った旅に人気が集まっています。そんな中、オーストリア連邦鉄道は新しい寝台列車「ナイトジェット」を発表。まるでモダンなカプセルホテルのような1人用個室が備えられた最新型の列車です。
ナイトジェットは7両編成で、店員は254名。客室は2人用、4人用個室のほか、1人用個室も備えており、1人旅をしたい人にも設計されているところが特徴です。
特に魅力的なのは、その1人用個室。カプセルホテルのように、個室が上下2段に連なっています。中には、折りたたみ式のテーブル、鏡、読書灯、荷物ラック、ロッカーなど、限られたスペースながら、必要最低限の設備がコンパクトに備わっています。なにより、プライベートな空間が守られているから、1人旅する人や女性でも安心して利用できそうです。
2段ベッドが供えられた2人用個室には、専用バスルーム付きのものもあり、ホテルの客室に限りなく近い、よりプライベート感のある空間となっています。家族での旅行なら4人用個室が良いでしょう。
車内には無料Wi-Fiがあり、スマートフォンのワイヤレス充電器も完備。コントロールパネルのボタンを押せば、飛行機でCAを呼ぶように、車内のサービススタッフに来てもらうことも可能です。
このナイトジェットの最高時速は230km。オーストリアからローマ、ヴェネツィア、ミラノなどのイタリアの人気都市を結ぶ路線などで導入される計画で、最初の運行は2023年12月とのこと。
長い道中でも快適に過ごせる列車があれば、車窓の風景を眺めながら、そこで過ごす時間もまた楽しいもの。飛行機で短時間でアクセスできる場所でも、あえて列車で時間をかけて訪れる。ヨーロッパでは、そんな旅のスタイルがいままで以上に定着していくかもしれません。
【主な参考記事】
CNN. Solo sleeping pods aim to revolutionize European train travel. October 6 2023