「ジャニーさんが作ってきたエンタメ全てを否定してる」元ジャニーズYouTuberの“擁護”に賛否
創業者の故・ジャニー喜多川氏の性加害問題で大きな岐路に立たされているジャニーズ事務所。かつて同事務所に所属したタレントが、古巣への思いを語ったのだが、その内容に賛否がわかれている。
10月4日、元ジャニーズとジャニーズオタクの男性2人組YouTuberユニット「Smile Flower(以下スマフラ)」が、自身のチャンネルに「ジャニーズの記者会見について」と題した動画をアップ。スマフラは、ジャニーズ事務所に所属していたメンバーの「ゆう」こと川口優とジャニーズファンである「たいせい」が、ゆうのジャニーズ時代の体験も踏まえつつ、ジャニーズタレントについて語る動画がメインのチャンネルだ。
今回の性加害問題のきっかけの一つとなる告発をしたカウアン・オカモト氏とともに、かつて事務所退所後にユニットを組んでいたこともある川口。9月と10月に行われた事務所の会見をすべて見たといい、「常に素直にまっすぐな言葉を届けるってのは俺のモットーだし、ちょっと伝わってると思う。だからこそ口を今回開きたかった」と言及した理由を説明。
「正直社会的問題としては取り上げなきゃいけないし、重視すべきとこだと思うし、改善して直していかなければいけない件だと本当に重々承知で思う。それはもう間違いないと思う」と前置きしたうえで、「ジャニーさんが生きてても絶対言えた、100%。これはもう、言える」と性加害被害を喜多川氏の死後でないと告発できなかったという論調に異を唱える。
生前の喜多川氏と直接の交流があったことも明かし、「俺ジャニーズいたからね、わかるから、ここに関してはどういう人かっていうのもわかるから。なおかつ一つ言えるのが、マジで死人に口なしです」と喜多川氏をめぐる報道について虚実が入り混じっていると指摘。
会見での記者の質問にも違和感を覚えたといい、ジャニーズ事務所に所属しないボーイズグループや退所した元ジャニーズタレントを起用しない圧力をメディアにかけるのをやめるように要請した記者に対しても言及。「それ(テレビ局側の忖度)があったから日本の歴史とか、日本の市場が守られてきたんじゃないの」とし、「この後に及んでそれを全部ゼロから誓えとか、白紙にしろって言い始めるのはちょっと今回の問題を通しては違うんじゃないかなと思って」と指摘した。
さらに世間のジャニーズ事務所を批判する風潮を「ジャニーズ潰し」であるとし、こう語った。
「やっぱそれで守られてきて使ってた企業だったりとかパワー貰ってきた人もいるわけだから、それを全部かき消す言い方、今ジャニーズのいいところは一つも上がってなくて。
ジャニーさんが作ってきたエンタメ、歴史、育て上げてきたスター、全てを否定してるじゃん。確かに駄目なことがたくさんあって、それは向き合うべきだと思うんだけど、やっぱいいとこはいいとこでまるっとちゃんと押さえないと」
この川口の発信に対し、ジャニーズ事務所のファンから感謝や共感のコメントが。しかし、喜多川氏の性加害は外部専門家の特別チームが事実認定しており、その被害総数は数百人以上にものぼると言われている。そのため、そんな喜多川氏を擁護するともとれるような内容に、批判する声もあがっている。
《ジャニー氏の性加害が事実だとするならば「ジャニー氏の功績」は社会として全否定するべきだと思うっす》
《今はジャニーズのいいところを述べる時期じゃないでしょ。被害者に向き合う姿勢が全然ないんだから》
《確かに9年もジャニーズにいたなら、ジャニーズというブランドの価値が無くなると、自分の過去が否定される感覚になるのだろう。グルーミングの根深さを知る》
《自分の活動自体を否定されたくないとか、長年ファンをやっていて愛着があるなどは、まあ当然の心理でしょうね。問題が取り沙汰されるのが遅れたのも、そういう個々人の理由の集積だと思います。じゃあそれを汲んでジャニーズ存続に前向きになろうって話に同意できるかというと…個々人を責める気はないけど、やっぱり一度精算して再出発した方がいいんじゃないかな?と思います。あくまで、私個人の感想ですが》