中国に拠点を置くEV(電気自動車)メーカーの上海蔚来汽車(NIO)が、同社初めてのスマートフォン「NIO Phone」を発表しました。2K・120Hzのスクリーン、5200mAhのバッテリー、5000万画素のトリプルカメラを搭載したフラッグシップ機で、特に車に関連した機能が多数利用できるのが特徴です。

NIO Phone 蔚来手机官方网站

https://phone.nio.com/

Chinese electric car maker Nio releases an Android smartphone

https://www.cnbc.com/2023/09/21/chinese-electric-car-maker-nio-releases-an-android-smartphone.html

NIO Phoneの背面には、超広角・広角・望遠の3つのレンズが搭載されています。



本体上部が少し盛り上がった形状。



自動車の輪郭を識別するよう設計されたフィルターを利用可能で、車以外にブラーをかけたり、車の色を強調したりすることが可能。





UWB(超広帯域)通信により、スマートフォンで車のロックを解除することもできます。スマートフォンの充電が切れたとしても、48時間以内であれば、NFCを利用してロックを解除することができるとのこと。



また、シートのポジションを調節する車内用の機能なども充実しています。



車両を呼び出す車外用の機能も存在。



NIOのEV「ES8」の一部モデルに存在するスロット「エグゼクティブアイランド」に端末を置けば、すぐに音楽コントロールや空調・光の調節が可能になります。



エグゼクティブアイランドはこんな感じ。





NIO Phoneを車に接続することで、スマートフォンのアプリを車のディスプレイでも操作できるようになり、車内でゲームやビデオ会議などを始められます。



チップはSnapdragon 8 Gen 2を採用。OSは、Androidをベースにカスタムされた独自OS「SkyUI」です。これは中国初のEV用OSで、自動運転や車両制御などをカバーしているとのこと。

NIOのウィリアム・リーCEOは「NIO車を所有する顧客の半数がNIO Phoneも購入すると予想している」と語りました。

価格は約13万円から。リーCEOは「同等のHUAWEIスマートフォンと比較して2万円ほど安い」と述べています。すでに予約注文が受け付けられており、発送は2023年9月28日からの予定。記事作成時点で中国のみでの販売となっています。

EV評論家のJason氏は、いくつかのレビュー動画を投稿しています。