2023年7月29日、X(ツイッター)に投稿された次のような写真が話題となった。

串刺しにされたなにかが、青空に向かって突き上げられている。

かなり複雑な形状をしているが......投稿者の「まだ帰りたくない」(@wow_5963)さんはこの画像に、こんなつぶやきを添えている。

「伊吹山に売ってるチュロス最高だから見て」

改めてよく見てみると、確かに「伊吹」という漢字になっているではないか!

これにはユーザーの皆さんも驚き。こんな声が寄せられている。

「いぶきだー!」
「なんかメチャクチャやなと思ったら文字になってるのかスゲェ」
「え、すごい 実物みてみたい」
「複雑が過ぎるw」
「すごい技術」
「力技で好き」

地名をそのままスイーツにするという、非常にユニークなチュロスについて、Jタウンネット記者はまず、投稿者「まだ帰りたくない」さんに詳しい話を聞いた。

外はサクサク、中はモチモチ

投稿者「まだ帰りたくない」さんによると、このチュロスを購入したのは伊吹山ドライブウェイ(岐阜県)の「スカイテラス伊吹」。初めての訪問だった。

「スカイテラスにはお土産も色々面白いものが売っていて、想像していた古めかしい売店とは違い面白いお店でした。チュロスはモチモチのサクサクで美味しかったです」(「まだ帰りたくない」さん)

伊吹山ドライブウェイは、日本百名山の伊吹山を9合目近くまで一気に駆け上がる国内有数の観光道路。標高1260メートルの山頂から西を見れば琵琶湖・戦国時代に合戦の舞台となった賤ヶ岳や姉川・小谷城跡などが、東の方角に目を向ければ白山・穂高岳・乗鞍岳・御嶽山などの名峰が一望できる。チュロスが売られている「スカイテラス伊吹」は、そんなドライブウェイの山頂駐車場の横にある。1つ890円(税込み)。

山頂で、こんなにも複雑なチュロスを揚げているのは何故だろう。

Jタウンネット記者が、伊吹山ドライブウェイの職員に話を聞くと、こう語った。

「伊吹山のインパクトをそのまま伝えるため、『伊吹』という美しい文字のかたちを採用したのですが、漢字を採用しているためどうしても複雑なデザインになります。ぱっと見で伊吹と読めるかたちにすることが難題でした」
「チュロスの丸みを生かした柔らかなかたちに仕上げました」

「伊吹」の文字をデザインしたオリジナルチュロスは米粉でできており、外はサクサク、中はモチモチ。注文を受けてから調理するので、いつでも揚げたてが食べられる。

SNS上で注目を浴びた影響か、チュロス目的で来店する人も増加。「美味しくて写真に撮っても伊吹山に来たことがひと目でわかって良いと評判です」とのことだ。

「伊吹山限定のオリジナルチュロスなので、伊吹山に来た記念と思い出として、ぜひご賞味頂きたいです」(伊吹山ドライブウェイ職員)