子ども向けスナック菓子の袋にポルノサイトのURLが記載されていることが判明し回収へ
子ども向けのかわいいキャラクターが描かれたスナック菓子のパッケージに、子どもが見るには不適切なポルノサイトのURLが記載されていたことが発覚しました。販売者は全品の回収に乗り出し、すでに購入してしまった消費者には返金に応じています。
Lidl urgently recalls kids' treats over explicit error - and shoppers are horrified | The Sun
Lidl recalls Paw Patrol snacks after website on packaging displayed porn | TechCrunch
https://techcrunch.com/2023/09/01/lidl-recalls-paw-patrol-snacks-after-website-on-packaging-displayed-porn/
イギリスの日刊タブロイド紙・The Sunは2023年8月23日に、スーパーマーケット・チェーンのLidl(リドル)が販売した子ども向けのスナック菓子に、中国のポルノサイトのURLが記載されていると報じました。
問題となったのは、カナダの幼児向けテレビアニメ「パウ・パトロール」をテーマにしたスナック菓子4種類です。中身の菓子の品質にはなんら問題がありませんでしたが、外袋に記載されたURLが子どもの閲覧に適さないサイトのものであることから、リドルはイギリス全土の店舗から当該商品を撤去することを決定しました。
伝えられるところによると、URLには製菓会社の「Appy Kids Co」のドメインが使用されていたものの、携帯電話などからアクセスすると露骨なポルノ画像を含む多数の広告が掲載されたページが表示されるとのこと。
ある親はThe Sunに、「何かのタイプミスだろうと思っていますが、これは度を越しています。子ども向けのビスケットの袋ですから、このサイトを見てしまう子どもが間違いなくいることでしょう。最悪なのは、子ども向けの商品な上にURLにも『kids』が含まれていることです」と話しました。また、ソーシャルメディアでも、菓子に言及して「悪質なハッカーがいるようだ。なんという才能の無駄遣いだろう」と冗談半分に苦情を申し立てている人がいたとのことです。
IT系ニュースサイトのTechCrunchの調べによると、問題のサイトは以前「Appy Food & Drinks」という企業のサブブランドで、パウ・パトロール関連商品のメーカーであるAppy Kids Coが所有していたものの、Appy Food & Drinksが2022年に解散したことで、所有権が中国の人物に移っているとのこと。
by AmaniTheLionTLG
TechCrunchは「ウェブホストが空のドメインや期限切れのままのドメインに、追加収入源として広告を表示することは珍しいことではありません」と述べて、使われなくなった製菓会社のURLにアダルト広告が掲載されたのが今回の問題の原因ではないかとの見方を示しました。
リドルは公式サイトの声明で「パッケージの裏に記載されているサプライヤーのURLが改ざんされ、子どもの閲覧には適さないサイトに誘導されていることが判明したため、このブランドの製品を回収しています。お客様にはURLの閲覧を控えていただくとともに、お近くの店舗へご返品いただければ全額返金いたします。ご迷惑をおかけいたしますが、ご協力のほどよろしくお願いいたします」と陳謝しました。
企業が提示したURLにアクセスしたらポルノサイトだったという問題は、これが初めてではありません。2020年には、イギリスの航空会社・EasyJetが顧客に案内したURLにタイプミスがあったため、誤ってポルノサイトに誘導される事件が起きたことがあります。