サムスンのハイエンドスマートフォンGalaxy S 23 Ultraはお安くはなく、誰しも大切に扱うはず。しかし、インドの政府職員がうっかり貯水池に落としてしまい、回収するため210万リットルも放水したことで停職処分を受けました。

↑スマホを落としただけなのに

 

食品検査官のラジェッシュ・ビシュワス氏は、友人と自撮りをしていたところ、Galaxy S23 Ultraをカーカッタ貯水池に落としてしまいました。水深が深いため、上から見て場所を特定できるわけでもなく、深く潜ることも危険だったと思われます。

 

まずビシュワス氏は、灌漑局の職員に電話をかけ、スマホの位置を特定する許可を得ました。その際には3フィート(約90cm)だけ水を抜いて良いと言われたものの、ビシュワス氏はディーゼルポンプを借りて、3日間で200万リットル以上も排水してしまいました。

 

この量は、インドの灼熱の夏に少なくとも600ヘクタールもの土地を灌漑できるほどだそうです。もっとも、この池は約61億リットルもの貯水量があるため、「ぜんぶ抜く」ではありません。

 

その甲斐あってGalaxy S23 Ultraは回収できましたが、水没していた時間が長すぎたためか、起動すらしませんでした。ビシュワス氏はSNSで「排水された水の量は、周辺住民にとって何の役にも立たない」と説明する動画を拡散し、自分のイメージをよく見せようとしていたようです。

 

インドは頻繁に水不足が起こる国であり、水がなんの役にも立たないどころではありません。結局、水資源の浪費に批判が殺到したため、当局はビシュワス氏を停職処分にした次第です。「スマホを落としただけなのに」と嘆きたくなる場合でも、“池の水ぜんぶ抜く大作戦”はしないほうがよさそうです。

 

Source:The Times of India
via:Wccftech