今週デビュー予定のチェルヴィニア(5月24日撮影:竹之内元)

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 日本ダービーが終わり、いよいよ2歳戦の開幕だ。東京では例年通り、3鞍のメイクデビューが組まれている。昨年は初日の芝1600mでノッキングポイントが勝ち上がり、日本ダービーの舞台に駒を進めた。同2着のオールパルフェはデイリー杯2歳Sを勝っている。2日目の牝馬限定戦で勝ち上がったモリアーナも2戦目のコスモス賞を連勝し、早い時期から活躍した。今年も開幕週から各厩舎の評判馬がスタンバイ。どの馬が東の一番星に輝くのか注目だ。

【6月3日(土) 東京芝1600m】

◆シュトラウス(牡、父モーリス、母ブルーメンブラット、美浦・武井亮厩舎)

 アドマイヤベガ産駒の母はマイルCSの勝ち馬。兄姉は現4歳のフォラブリューテ(紅梅S)など9頭中5頭がデビュー勝ちを飾っている。先週(5月24日)の追い切りにはD.レーン騎手が騎乗し、ウッドチップコースで6F83.0~66.6~52.1~37.7~23.6~11.4をマークした。これが再入厩後では4本目の時計。折り合い面の難しさを見せているが、乗り込み自体は順調だ。「スイッチの入り方や気持ちのコントロールに課題があるけど、体力面は申し分ない。持っている能力は高いし、スムーズに走らせることができれば…」と武井亮調教師。鞍上はD・レーン騎手が予定されている。

【6月4日(日) 東京芝1600m(牝馬)】

◆チェルヴィニア(牝、父ハービンジャー、母チェッキーノ、美浦・木村哲也厩舎)

 キングカメハメハ産駒の母はフローラSを勝っており、オークス2着など活躍した。半兄にノッキングポイント(毎日杯2着、日本ダービー5着)、伯父にコディーノ(重賞2勝=札幌2歳S、東京スポーツ杯2歳S、朝日杯FS2着、皐月賞3着)、いとこにサブライムアンセム(フィリーズレビュー)など一族にも活躍馬が並ぶ。先週(5月24日)の追い切りはウッドチップコースで長めから時計を出し、7F97.9~82.4~67.6~53.0~38.5~24.7~11.8をマークした。

「お兄ちゃんとはタイプが違う。センスがいいし、フットワークの質も高い。余裕を持って動けているし、頼もしく感じています。距離には融通が利きそう。いいモノを持っていることは間違いないと思います」と木村哲也調教師。鞍上はC.ルメール騎手が予定されている。

◆ボンドガール(牝、父ダイワメジャー、母コーステッド、美浦・手塚貴久厩舎)

 2022年のセレクトセールに上場され、取引価格は2億3100万円。半兄にダノンベルーガ(共同通信杯)がいる。先週(5月24日)の追い切りにはD.レーン騎手が騎乗し、ウッドチップコースで6F87.0~68.4~52.6~38.1~24.3~12.0をマークした。「マイラー体形で素軽い走りをするし、いいスピードがありそう。軽い馬場なら切れそうな感じもある。だいぶ気持ちも入ってきたし、調教の感触どおりなら初戦から勝ち負けになると思います」と手塚貴久調教師。鞍上はD.レーン騎手騎手が予定されている。

【6月4日(日) 東京芝1400m】

◆バスターコール(牡、父ルーラーシップ、母デグラーティア、美浦・田村康仁厩舎)

 フジキセキ産駒の母は小倉2歳Sの勝ち馬。叔父にボールライトニング(京王杯2歳S)がいる。先週(5月25日)の追い切りはウッドチップコースで6F83.7~66.1~50.9~36.7~23.6~11.6をマークした。前週にも同じく1F11.6を計時するなど仕上がりの順調さを見せている。「動きの質はいい。この時期にしては体幹がしっかりとしている。性格は真面目だし、手先が軽い走りで切れそう。初戦から楽しみです」と高木調教助手。鞍上はD.レーン騎手騎手が予定されている。

(取材・文:竹之内元)