大勢投手(写真:CTK Photo/アフロ)

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プロ野球横浜ベイスターズ、日本ハムでプレーした野球解説者の高木豊氏(64)が2023年5月18日にユーチューブを更新し、巨人の守護神・大勢投手(23)を独自の視点で分析した。

「シュート回転して甘め甘めに入ってくる」

大勢は5月12日に行われた広島戦の9回に登板し、1点リードの1死2塁の場面で松山竜平外野手(37)にタイムリーを許し同点に追いつかれた。翌13日の広島戦も1点リードの9回に登板。1死3塁から松山のセカンドゴロの間に1点を失い同点とされた。

17日のヤクルト戦では2点リードでマウンドに上がり、1死走者なしから内山壮真捕手(20)にソロ本塁打を浴びた。直近の4試合中3試合で失点している。

動画の中でアシスタントが大勢の弱点やクセなどが見破られているのではないかと疑問を投げかけると、高木氏は「クセうんぬんというよりも大勢が投げてくる軌道が分かってきた」と指摘し、次のように続けた。

「右バッターは抑えるけど左に打たれるということは、左のインサイドに真っすぐの球を投げれていないと思う。インサイドぎりぎりに投げるとか。インサイドを狙ったのが全部シュート回転。だいたい大勢はシュート回転して甘め甘めに入ってくるから左バッターは打ちやすいとか」

「これからはある程度、見せ球も必要」

そして「大勢はだいたいの高さ、一定の高さしかボールを投げない。例えばバッターのベルトから低めには投げようとしている。一番高いところがベルト。構えたベルトの付近から低め。その下がフォーク」とし、「だからそこら辺に焦点を合わせておけば必ずボールがくる」と分析した。

5月18日時点で14試合に登板し1勝1ホールド7セーブ、防御率3.21を記録している。ストレートの球速に陰りは見えず、150キロ中盤の数字を出している。

高木氏は「(今までは)確かにスピードで抑えていた。だけどこれからはある程度、見せ球も必要。長くプロで出来る人は1年1年ちょっと変わった球種もいろんなことを覚えてくる。でも大勢は与えられるところが1番抑えなので1発も食らってはいけないし、失点しちゃいけないところでしょ。色々ボールを散らさないといけない」と解説した。

さらに「高めを見せないとだめ。高めは大勢の球がより速く感じるから。低い位置から高めに投げてやると空振り率が高くなる」とし、「左にきっちりしたシュート回転のないボールだな。それがピシャッと決まるようになってくると大勢も復活する」と期待を寄せた。