2日の債券市場で、先物中心限月6月限は続落。米債券安の影響は朝方で一巡したが、重要イベントを控えて持ち高調整の売りが出やすく軟調に推移した。

 債券先物は売り優勢でスタート。1日に発表された米4月ISM製造業景況指数や米3月建設支出が市場予想を上回ったことを受け、米連邦準備理事会(FRB)による利上げが長期化するとの見方から同日の米長期債相場が反落(金利は上昇)したことが影響した。その後は下げ渋る場面もみられたが、東京市場はあすから大型連休に入ることから様子見ムードが広がりやすく戻りは限定的。2~3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)や4日の欧州中央銀行(ECB)理事会、5日の米4月雇用統計などを控え、持ち高調整の動きが出やすいことも相場の重荷となった。この日に財務省が実施した流動性供給入札(対象:残存期間1年超5年以下)は、応札倍率が4.44倍(前回は3.20倍)と強めの結果となったものの相場は特段の反応をみせず、午後には先物が148円32銭まで軟化する場面があった。

 先物6月限の終値は前日比7銭安の148円45銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、前日比0.020%上昇の0.420%で推移している。

出所:MINKABU PRESS