ベンジャミン・オバリーさん(左)と檜垣虎太郎くん【写真:小谷真弥】

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キャッチしたオバリーさん「日本の子どものためにどうしても取りたかった」

エンゼルス 7ー3 マリナーズ(日本時間4日・シアトル)

 エンゼルス大谷翔平投手は3日(日本時間4日)、敵地・マリナーズ戦で決勝2号を放った。同点で迎えた5回の第3打席でバックスクリーン右へ勝ち越し2ラン。チームの3連勝に貢献した。大谷の本塁打ボールをキャッチしたのがシアトル在住の36歳のベンジャミン・オバリーさんだ。

 HR球をダイレクトキャッチしたオバリーさんは地元のマリナーズファン。ただ、どうしても取りたい理由があったという。ホストファミリーとして、日本から来たバスケ少年を迎え入れていた。

「絶対に取らなきゃいけないと思った。日本から来た子どものためにね。だから私が取って、子どもたちにあげなくちゃと思った。最高の気分だよ。いいキャッチができた。子どものためにどうしても取りたかった」

 キャッチ後は「グラウンドに投げ返せ」と周囲に言われたが、一緒に観戦に来ていた檜垣虎太郎くんにプレゼント。陸軍で横須賀駐屯地に在籍していたオバリーさんは、寿司と鍋が好きという親日家でもある。「子どもたちにあげなくちゃいけなかったから」と表情を緩めた。

 檜垣くんは愛媛からバスケのために渡米。この日が日米通じて初めての野球観戦だった。ラッキーボーイの檜垣くんは「最高です。嬉しいです。ここに飛んでくると思ってました。最高の思い出になりました」と大事そうにボールを見つめた。大谷へは「WBCみたいに活躍してほしいです。優勝してほしいです」と大きな期待を込めた。(小谷真弥 / Masaya Kotani)