優勝帰国会見に出席した侍ジャパンの栗山英樹監督[写真=須田康暉]

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◆「ファンの皆さんにお礼が言いたい」

 『2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™』を制覇した野球日本代表・侍ジャパンが23日に帰国し、優勝会見を行った。

 アメリカとの激闘から一夜明け、成田空港では約1200人のファンが集まる大フィーバーのなか凱旋帰国。JAL(日本航空)職員から花束を受け取った指揮官は、ファンの声援に花束を掲げ声援に応えた。

 栗山英樹監督は「本当に日本中が盛り上がっている感じというのが私たちにも伝わってきました。野球の面白さ、凄さ、怖さを選手たちが見せてくれました。それをやりやすい環境を日本中で作ってくれたファンの皆さんに本当にお礼が言いたいです。ありがとうございました」とファンの後押しに感謝した。

 また、野球振興の思いも込めて戦ってきたチームを代表し、「子供の数が少なくなっていって、いろんなスポーツ、エンターテインメントが頑張って、夢の幅が広がっている中で、我々は野球の凄さを先輩から引き継いで、次の世代に伝えていく(役割がある)。僕も子供の頃にプロ野球選手になったら生活できるんだなと夢を持ったので、そういう環境をみんなでできる限り残していかなきゃいけないと思っている。勝たなきゃ伝わらないこともあると思っているので、勝ててよかったです」と、今回の優勝が持つ意味についても語った。

 選手たちにとっても、アメリカ開催の決勝ラウンドは夢の舞台だった。準決勝のマウンドに上がった佐々木朗希投手(ロッテ)は「あの雰囲気の中で真剣勝負ができて楽しかった」とメジャーリーガーたちとの対戦を振り返り、山本由伸投手は「今まで感じたことない感情があった」と貴重な経験を噛み締めた。

 現役スター選手から、プロ野球選手への夢を抱く野球少年少女まで…。“史上最強”と称されてきた侍ジャパンが残した足跡は、今後の野球界にとって大きな意味を持つはずだ。