J3鹿児島に「けん責」の懲罰、チェアマンの承認を得ずに新規大口株主が発生「深く反省し、心からお詫び」

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Jリーグは16日、鹿児島ユナイテッドFCへの懲罰を発表した。

Jリーグの発表によると、鹿児島はクラブの取締役会にて新株の割当を決定し、一定の割合を超える議決権を有する新規大口株主が発生。しかし、Jリーグ規約に定めるチェアマンの事前承認を得ていなかったという。

Jリーグは、「Jクラブは、Jリーグ規約およびこれらに付随する諸規程を遵守する義務があり、同規約第29条第2項各号に該当する新規大口株主が発生する場合は、その適正性について事前にチェアマンの承認を得なければならない」とし、「クラブはチェアマンの承認を得ないまま、取締役会において新規株式の割当を決議し、同規約第29条第2項第1号に該当する新規大口株主が発生することとなった」としている。

Jリーグ規約では、「他のJクラブもしくは他のJクラブの重大な影響下にあると判断される法人の株式を保有し、または他のJクラブに重大な影響を与えうる法人の総株主の議決権(潜在株式にかかる議決権を除く)の15%以上の株式を保有してはならない」、「暴力団員等にJクラブの株式を保有させてはならない」とされている。

今回は「けん責」の処分が下されたが、「クラブが新規大口株主の事前申請を行わなかったことは、株主として不適正と判断される、またはクロスオーナーシップへの抵触により承認できない株主であった可能性もあり、本違反の影響は小さくない」、「クラブは、同規約の認識がなくJクラブとしての責任が欠如している」としたものの、その後に「速やかに事後申請、顛末書の提出、再発防止策を提出していることから、反省、改善の姿勢がうかがわれる」とのことで「けん責」となったとされている。

鹿児島の徳重剛 代表取締役はクラブを通じて謝罪している。

「弊社の新規大口株主が発生する場合の申請手続きに関しまして、Jリーグ規約第29条第2項に則り、チェアマンの事前承認を得るべきところ、事後の報告および承認のお願いをすることとなってしまいました」

「規約を逸脱してしまったことに、深く反省し、心からお詫びを申し上げます。弊クラブに対する懲罰内容を厳重に受け止め、以後、規約の遵守を徹底するととともに、再発防止策を弊社内で構築して対応して参ります」

なお、鹿児島は「第三者割当増資」の手続きを進めており、増資を発表。資本金は2650万円から7785万5000円に増加。既存株主16者および新規株主3者が引き受けたとし、新規の3者で5134万5000円の増資となった。