リバティアイランド(左、撮影:下野雄規)、ラヴェル(c)netkeiba.com

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 10月29日に東京競馬場で行われるアルテミスS(2歳牝、GIII・芝1600m)。2014年からGIIIに格付けされ、以降リスグラシュー、ラッキーライラック、ソダシ、サークルオブライフなど名牝を送り出してきた登竜門に、今年も素質馬が集まった。

 当記事では出走馬の血統をピックアップし、注目点を一覧で記載していく。発走は当日の15時45分を予定している。

■リバティアイランド(牝2、栗東・中内田充正厩舎)

 父ドゥラメンテ、母ヤンキーローズ、母の父All Americanという血統。母はオーストラリアで2歳牝馬チャンピオン、3歳牝馬チャンピオンに輝いた名牝。後続に3馬身差をつけて新馬戦を圧勝、計時した上がり3F『31秒4』はJRA史上最速タイ記録だった。

■ラヴェル(牝2、栗東・矢作芳人厩舎)

 父キタサンブラック、母サンブルエミューズ、母の父ダイワメジャー。3代母は桜花賞馬キョウエイマーチ。叔母は日本馬として米G1を初制覇したマルシュロレーヌ、半姉ナミュールは今年の牝馬三冠路線で好走している。

■ミシシッピテソーロ(牝2、美浦・畠山吉宏厩舎)

 父ダノンバラード、母ハピネスフォーユー、母の父A.P. Indyという血統。半姉はマイル重賞で存在感を示したミエノサクシード。父はDevil's Bag、Rahy、シングスピール、ダノンシャンティなどを輩出したBallade牝系に属する良血馬。種牡馬入り後、一度海外に渡ったが、ビッグレッドファームが買い戻し2019年より再び日本で種牡馬生活を送っている。

■マラキナイア(牝2、栗東・吉岡辰弥厩舎)

 父ジャスタウェイ、母カウアイレーン、母の父キングカメハメハ。半兄にはサウジアラビアとドバイで海外重賞を連勝したステイフーリッシュがいる。伯父にブラックホーク、伯母にはピンクカメオと、東京マイルでGIを制した快速馬がいる。

■アリスヴェリテ(牝2、栗東・中竹和也厩舎)

 父キズナ、母ルミエールヴェリテ、母の父Cozzene。半兄にダートでオープン3勝を挙げたリアンヴェリテ、全兄に2019年の北海道2歳優駿(JpnIII)覇者キメラヴェリテがいる血統。兄はそれぞれ果敢な先行力を武器に良績を上げており、自身も前走で逃げの策に出て好走している。

■デインバランス(牝2、栗東・杉山晴紀厩舎)

 父エピファネイア、母ナッシングバットドリームズ、母の父Frankel。二代母デインドリームは2011年の凱旋門賞をレコードで制したドイツの名牝。また現3歳の半姉ルージュエヴァイユはデビュー2連勝でオークスにも出走した。

■ディナトセレーネ(牝2、美浦・尾関知人厩舎)

 父レッドファルクス、母ダイワミランダ、母の父ハービンジャー。スプリンターズS連覇を果たした父の初年度産駒にあたる。二代母は2007年に牝馬2冠を達成、かつ翌2008年に有馬記念を制覇し生涯連対を崩さなかった名牝ダイワスカーレット。