台湾自主開発のミサイル年間生産能力、2倍以上に増強へ 中国を念頭に=写真は国家中山科学研究院のウェブサイトから

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(台北中央社)高まる中国の軍事圧力を背景に台湾は国産ミサイル生産能力の向上を目指している。軍の消息筋によれば、すでに新しい生産工場の建設を終えており、各種ミサイルの年間生産能力は2倍以上の500発近くに上る見通し。

台湾における海・空戦力強化のため、立法院(国会)は昨年11月、武器の購入に関する特別条例を可決。今後5年間で約2400億台湾元(約1兆700億円)の特別予算を投入し国産ミサイルなどの量産に充てる。

国防部(国防省)が立法院に提出した報告書によれば、各種ミサイルの年間生産能力の内訳は▽対空ミサイル「天剣2型」が従来の40発から150発▽対空ミサイル「天弓3型」が同48発から96発▽対艦ミサイル「雄風3」が20発から70発▽対艦ミサイル「雄風2」と巡航ミサイル「雄風2E」が81発から131発▽空対地に加え、空対艦の攻撃も可能な長距離ミサイル「萬剣」が18発から50発に引き上げられる。

中国軍は近頃、台湾周辺で軍事活動を活発化させている。戦闘機が台湾海峡の中間線を越えて飛行するなど地域の緊張が高まっている。

(游凱翔/編集:荘麗玲)