冷え、むくみ改善、ダイエットにもつながる―、ヨガインストラクターが教える「すぐできる健康ポーズ」
「いつもからだがだるくて重い」「何となく調子の出ないことが多い」
このようなお悩みはありませんか? つらい不調や不快な症状は、骨盤の歪みが原因のひとつとなっているかもしれません。
からだの中心にある骨盤の状態は全身に影響を及ぼし、さまざまな心身の不調を引き起こすこともあるとされています。
そこで今回は、骨盤の歪み調整におすすめのヨガポーズ2選を、現役のヨガインストラクターがご紹介します。骨盤を整えて慢性的な不調を根本から解消し、快適な毎日を取り戻しましょう。
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1.「骨盤の歪み」とはどのような状態のこと?
上半身と下半身をつなぐ骨盤は、からだの重要な要です。骨盤は姿勢や動作を支え、骨盤内の内臓を保護する役割を担うとされています。
骨盤は、仙骨(背骨につながった腰の平たい骨)と、その左右にある寛骨、仙骨の先端にある尾骨で形成されていて、おわんのような形状をしています。
「骨盤の歪み」とは、骨そのものが歪んでいるのではなく、骨盤周辺の筋肉や靭帯のバランスが崩れることで、骨盤のポジションが乱れている状態を差すのです。
これによって、反り腰の姿勢である骨盤前傾や、猫背につながる骨盤後傾、左右の偏りなどの姿勢の乱れにつながり、全身の筋肉バランスが崩れる原因になると考えられています(※1)。
1‐1.骨盤の歪みが引き起こす症状
骨盤の歪みを放置すると、さまざまな不調を引き起こすとされています。たとえば、以下のような不調につながる可能性があります。
<骨盤の歪みが引き起こすとされる不調や症状>(※1)
・血流やリンパの滞り
・からだの歪み
・冷え、むくみ
・便秘
・肩凝り、腰痛
・生理不順、生理痛
・自律神経の乱れ
・代謝の低下
・ぽっこりおなか
・O脚、X脚
・心の不調
このように、骨盤の歪みは全身に影響し、さまざまな心身の不調を招く恐れがあるのです。また、健康面だけでなく、代謝の低下により太りやすくなったり、血流やリンパの流れの悪化でむくみを招いたりするなど、美容面にも影響を及ぼすとされています。
これらの不調を改善するには、根本の原因である骨盤の歪みを整え、血流やリンパの流れを促すことが大事だといえます。
2.骨盤の歪みにアプローチできるヨガポーズ2つ
骨盤の調整に効果が期待できるヨガポーズを2つご紹介します。ヨガのポーズと深い呼吸で骨盤周辺の筋肉にアプローチし、血流を改善して不調のないからだを目指しましょう。
2-1.片脚のワニのポーズ
(イラスト/momobuta)
寝たままできるポーズです。ゆるやかなツイストで背骨と骨盤にアプローチし、骨盤を支えるお尻や太もも外側の筋肉をストレッチします。骨盤を整えるほか、ウエストの引き締めや腰痛の緩和、便秘解消の効果も期待できるとされています。
(1) あおむけになります。両腕を肩の高さまで開き、手のひらを床につけて安定させます。
(2) 右ひざを曲げて、ふくらはぎが床と平行の高さになるように右脚を浮かせます。
(3) 息を吐きながら、右脚を左側に倒します。このとき、右の肩が浮かないようにしっかりと胸を開いておきましょう。余裕があれば、右のひざを伸ばしてかかとを強く左側にけり出します。
(4) この姿勢のまま、3〜5呼吸キープします。反対側も同様に。
2-2.半分の魚の王のポーズ
(イラスト/momobuta)
座ってできる骨盤の歪み調整におすすめのポーズです。ツイストで背骨を整えて内臓を活性化します。便秘解消やウエストの引き締めにも効果的です。
(1) 両脚を伸ばして座った状態から、右ひざを曲げ、左脚をまたいで右の足裏を左のお尻の近くに置きます。
(2) 左ひざを曲げて、右のお尻の近くに引き寄せ、足の甲を床に寝かせます。このとき、右のお尻を少し持ち上げるとスムーズです。
(3) 左手で右のひざを抱え、右手はお尻の後ろについて、息を吸いながら、指の腹で床を押して背筋を伸ばします。
(4) 息を吐きながら、上半身を右側にねじります。おなかから胸、肩、首の順番で下からていねいにツイストを深めましょう。
(5) この姿勢のまま、3〜5呼吸キープします。反対側も同様に。
3.不調改善やバランスの調整には漢方もおすすめ(情報提供:あんしん漢方)
慢性的な不調には、漢方を使ったケアもおすすめです。漢方薬は、からだの内側からの体質改善を目的とした医薬品として、効果が認められています。
漢方薬は、ストレスや運動不足、食生活の乱れなどが原因の不調を得意としています。また、比較的副作用が少ないといわれているため、「原因は特定できないが何となく不調」「だるくてやる気が起きない」といった症状を改善する目的でも、安心して服用できるのです。
自然由来の漢方は、血流量を増やしたり、消化器官の働きをよくしたりします。また、消化器官の働きがよくなると、栄養と酸素が体中に巡り、代謝や免疫力が上がります。さらに、水分の循環もよくなり、自律神経が整うことでストレスに負けないからだを手に入れられるでしょう。
骨盤の歪みによって乱れが生じやすいホルモンバランスにもアプローチし、不調を引き起こす要因の根本からの改善が目指せるのです。
体質の改善に働きかける漢方薬は、慢性的な不調に悩む方の健康的なからだづくりには最適なセルフケアだといえるでしょう。骨盤の歪み調整ヨガとあわせて取り入れてみてはいかがでしょうか。
<慢性的な不調でお悩みの方におすすめの漢方薬>
・葛根湯(かっこんとう):比較的体力があり、肩凝りや頭痛がある方(※2)
水の流れを整えることで、肩や首の凝りを緩和します。また、からだを温める働きによって、気の流れを改善し、肩や首の痛みを緩和します。風邪のひきはじめや鼻かぜにも使われます。
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう):胃腸が弱く、元気がなくて疲れやすい、風邪をひきやすい方(※3)
胃腸の働きをよくして「気」を補い、エネルギーをからだに巡らせることで疲労倦怠感や意欲の低下を改善します。産前・産後や夏バテによる体力の低下にも使われます。
・加味逍遙散(かみしょうようさん):あまり体力がなく、肩凝りや疲れやすさ、イライラを感じる方(※4)
「血」の巡りをよくして「気」のバランスを整えることで、婦人科系の不調を改善します。ストレスによる頭痛やめまいなどの不調のほか、イライラや不安、神経の高ぶりなどメンタルのケアにも使われます。
ただ、注意したいのは、漢方薬は自分に合っているか否かがとても大切だということです。自分の今の状態に合っていない場合は、効果がないだけでなく、お金を払ったのにからだへダメージ(副作用)を与える場合もあります。購入の際には、漢方に精通した医師、薬剤師等へのご相談をおすすめします。
不調を手軽に改善したい方におすすめなのが、「あんしん漢方」のようなAI(人工知能)を活用した新しい漢方相談サービスです。
●あんしん漢方
4.骨盤を整えて不調のないからだへ!
慢性的な不調を引き起こすとされる、骨盤の歪みを整える効果が期待できるヨガポーズ2選をご紹介しました。
骨盤は、からだを支える重要な要であり、心身の健康に深く影響を及ぼすパーツです。骨盤の歪みは無自覚の場合もあるので、まずは自分のからだをていねいに観察し、姿勢やからだを動かすときの癖に気づくことが大事です。
ご紹介したヨガポーズは、骨盤の歪み調整のほか、リラックスにもおすすめです。ぜひ習慣に取り入れて心身を整え、快適な毎日を過ごしましょう。
<参考サイト、書籍>
(※1)岡橋優子『体が硬くてもできる!安産のための骨盤ストレッチ 』 ナツメ社
(※2)くすりのしおり「ツムラ葛根湯」一般財団法人くすりの適正使用協議会
(※3)くすりのしおり「ツムラ補中益気湯」一般財団法人くすりの適正使用協議会
(※4)くすりのしおり「ツムラ加味逍遙散」一般財団法人くすりの適正使用協議会
[文:あんしん漢方]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
<この記事を書いた人>ヨガインストラクター・ライター 古城美季(こじょうみき)
2015年にRYT200(全米ヨガアライアンス認定)を修了し、3000時間以上の指導歴と、インストラクターのトレーナーとしての経験を持つ。ひとりひとりの心と身体に合わせたパーソナルなレッスンが得意。現在は、自分に適した漢方薬を、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」などで兼業ライターとしても活躍。ヨガと言葉を通して「心身の健康」や「心豊かな暮らし」のサポートができるよう心掛けている。
<漢方監修>薬剤師 木村 英子
臨床検査技師/Vedic Healer Ayurved basic course 修了
検疫所、病院にて公衆衛生・感染症現場を経験した後、インドでアーユルヴェーダに出会う
現在はAIを活用し、お手頃価格で漢方を自宅に届けてくれるあんしん漢方にて活躍中