現地時間の2022年7月28日、Appleが2022年度第3四半期(4〜6月)の決算を報告しました。第3四半期の売上高は前年同期比1.87%増の830億ドル(約11兆1600億円)を記録したほか、純利益も前年同期比より落ち込んだもののアナリストの予想を上回る194億ドル(約2兆6100億円)となっています。

Apple Reports Third Quarter Results - Apple

https://www.apple.com/newsroom/2022/07/apple-reports-third-quarter-results/



Apple Reports Third Quarter Results - FY22_Q3_Consolidated_Financial_Statements.pdf

(PDFファイル)https://www.apple.com/newsroom/pdfs/FY22_Q3_Consolidated_Financial_Statements.pdf

Apple beats on revenue and profit, expects growth to accelerate despite ‘pockets of softness’

https://www.cnbc.com/2022/07/28/apple-aapl-earnings-q3-2022.html

Apple iPhone Sales Remain Resilient as Company Reports 11% Decline in Profit - WSJ

https://www.wsj.com/articles/apple-aapl-q3-earnings-report-2022-11658958641?mod=djemalertNEWS

Apple’s services revenue growth slows to $19.6B in Q3, reaches 860M paid subscriptions | TechCrunch

https://techcrunch.com/2022/07/28/apples-services-revenue-growth-slows-to-19-6b-in-q3-reaches-860m-paid-subscriptions/

Appleが7月28日に発表した決算報告によると、2022年度第3四半期の売上高は830億ドル、純利益は194億ドルを記録し、希薄化後1株当たり利益は前年同期比8%減の1.2ドル(約160円)となりました。中国におけるドル高やインフレの加速、チップ不足、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響といったさまざまな不安要素があったものの、Appleの決算発表は「投資家の懸念をやわらげることに成功したハイテク企業のパターンに従いました」と、日刊経済新聞のウォール・ストリート・ジャーナルは述べています。

ティム・クックCEOは「今期の記録的な業績は、Appleが常に革新に努めて新たな可能性を開拓し、お客さまの生活を豊かにしてきたことを物語っています。ユーザーのプライバシーとセキュリティを守るための新機能からアクセシビリティを向上させるツールまで、すべての人のための製品を作るというAppleの長年の取り組みの一環として、Appleはこれまでと同様に自らの価値観でリードし、すべての製品で価値観を表現しています」とコメント。ルカ・マエストリCFOは、2022年度第3四半期は「困難な事業環境」だったと指摘し、決算発表はAppleのエコシステムの強さを反映するものになったとの見解を示しました。

第3四半期の決算発表がアナリストの予想を上回るものだったことを受けて、Appleの株式は時間外取引で3%を超える値上がりを記録したとのことです。



第3四半期におけるiPhoneの売上高は前年同期比3%増の406億7000万ドル(約5兆4700億円)であり、アナリストの2.8%減という事前予想を大幅に上回りました。一般的に、iPhoneの売上は新モデルが発売される9月以降に増加し、時間が経過するにつれて落ち込む傾向がありますが、今回の決算発表はiPhone 13シリーズの需要が1年サイクルの後半になっても堅調なことを示しています。

クックCEOによると、Appleはこの四半期にAndroidユーザーをiPhoneに引きつけることに成功したとのこと。「記録的なレベルで移行者が発生し、iPhoneを初めて使用するユーザーにおいて2桁%の成長がみられました」と、クックCEOは述べました。

一方、Macの売上高は73億8000万ドル(約9900億円)で前年同期比10%減、iPadの売上高は72億2000万ドル(約9700億円)で前年同期比2%減という結果になりました。これは部品の供給不足とドル高によるものとクックCEOは主張しており、部品不足によるMacの出荷遅延などにより、事前に予想された40億ドル(約5400億円)をわずかに下回る損失が出たとのこと。また、Appleは6月にM2チップ搭載の新たなMacBook Airを発表しましたが、出荷は7月からとなっています。Air PodsやApple WatchなどのウェアラブルデバイスやHome Podスピーカーといったその他の製品カテゴリは、前年同期比8%減の80億8000万ドル(約1兆8700億円)の売上高となりました。

Apple MusicやiCloud、App Storeで配信されるアプリのサブスクリプションなどを含むサービス売上高は、前年同期比12%増の196億ドル(約2兆6300億円)を記録。2022年度第2四半期の売上高や前年同期の成長率と比較すると落ち込んでいるものの、Appleはプラットフォーム上における有料サブスクリプション加入数は8億6000万件に達し、過去12カ月間で1億6000万件以上増えていると主張しました。